【詳細データテスト】BMW2シリーズ FRの魅力は健在 220iは日常使いに おすすめは230i
公開 : 2022.06.18 20:25 更新 : 2022.07.11 06:58
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
ここ最近で、奇数シリーズのクーペ的なモデルは、偶数ではじまる車名を与えられるようになった。3シリーズクーペは4シリーズ、X5のスロープルーフ版はX6、といった具合に。それは2シリーズも同様で、このモデルのルーツは1シリーズクーペだ。
というのは、ラインナップ全体における相対的なポジションの話。このG42型2シリーズクーペは、メカニズム的にみて前輪駆動となった1シリーズとの関連性は皆無だ。さらにいえば、同じ2シリーズを名乗っても、グランクーペやアクティブツアラーとはまったくの別物である。
プラットフォームは、3シリーズ以上のエンジン縦置きモデルが用いているCLARのショートバージョンだ。であれば、ハイブリッドやEVの設定も不可能ではないはずだ。ところが、いまのところそういうプランがあるという情報は聞こえてこない。
その代わり、エンジンのラインナップは3/4シリーズの昔ながらの部分からいいとこ取りしている。先代2シリーズクーペと同じく、レイアウトはエンジンをフロントに縦置きした後輪駆動。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンクだ。
4シリーズと同じDNAを持ったがゆえに、2シリーズはかなり大きくなった。全長は+105mmの4537mm、全幅は+64mmの1838mm。E46系3シリーズクーペと比較しても47mm長く、1990年代末のE38系7シリーズに限りなく近い幅になっている。結果として、4気筒の220iでも、車両重量は1546kgに達している。
PHEVやEVが幅を利かせている世の中にあっては、さほど重く思えないかもしれないが、四輪駆動のアウディS3スポーツバックと比べると46kg重い。最近のBMWが、重量の問題を抱えていることは明らかだ。