新世代スーパーカーの世界へ誘う マクラーレン・アルトゥーラへ試乗 身軽で純粋なPHEV 前編

公開 : 2022.06.30 19:25  更新 : 2022.11.04 13:50

現在唯一のライバルより100kg軽い

技術者の苦労の結果、PHEVシステムとしては130kgの重量があるものの、アルトゥーラ全体ではその50%以上を相殺。最終的な車重は1498kgで、ハイブリッドではないモデルから46kgの増加に留めた。

マクラーレンの推定では、PHEVスーパーカーとして現時点で唯一のライバルより、100kgも軽いとしている。フェラーリ296 GTBのことだ。

マクラーレン・アルトゥーラ(欧州仕様)
マクラーレン・アルトゥーラ(欧州仕様)

インテリアデザインは、人間工学を最適化させ全面的に新しい。新世代のインフォテインメント・システムも実装する。

ドライバーはアルトゥーラの低い位置に、正面を向いて座る。シートは標準のコンフォート・タイプのほか、軽量なクラブスポーツ・バケットも選べる。肘周りも頭上も、空間にはゆとりがあり快適だ。

前方視界は優秀。スイッチ類が一切ない、シンプルで丸いステアリングホイールが適切な位置に伸び、その奥にはワンピースのアルミ製シフトパドルが備わる。

モニター式のメーターパネルはステアリングコラム側に固定され、ステアリングホイールの位置を調整すると一緒に前後へ動く。その情報も、リムに隠れることなく見やすい。

メーターパネルの両端には、パワートレインとサスペンションの設定スイッチが付く。ステアリングホイールから完全に手を放したり、視線をそらすことなく、必要なモード選択が可能だ。

右の指先を伸ばすと、エレクトリックとコンフォート、スポーツ、トラック(サーキット)とうパワートレイン・モードを切り替えられる。左の指先を伸ばせば、ダンパーの減衰力を選べる。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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