トヨタMR2とレクサスLFAの復活 10年以内に電動後継モデル投入 スポーツEVの未来

公開 : 2022.06.22 18:05

トヨタにスポーツEVは作れるのか?

初代MR2から86、GRヤリスまで、数十年にわたるスポーツカーの歴史を考えると、トヨタはスポーツカーに新しい生命を与えることを厭わない自動車メーカーであることがわかる。

スポーツカーは、最も純粋な形でドライビングの楽しみを提供してくれる。世界中で多くのドライバーに愛されるクルマなのだ。

トヨタはGRヤリス、GRスープラ、GR86など「GR」ブランドのスポーツモデルに力を入れている。
トヨタはGRヤリス、GRスープラ、GR86など「GR」ブランドのスポーツモデルに力を入れている。

真のスポーツカーは内燃機関でなければ作れず、楽しむことは出来ないと考える人もいるかもしれない。しかし、トヨタはそこに挑戦しようとしている。

近年、多くの自動車メーカーでスポーツブランドが敬遠される傾向にあるが、トヨタはGRブランドへのコミットメントだけでなく、優れたエンジニアリングも実証している。EVのスポーツカーを成功させる者がいるとすれば、それはトヨタしかいないだろう。

レクサス LFAの電動後継モデルを開発中

トヨタの全面的な電動化により、レクサスも本格的なスーパーカーの世界へ舞い戻ることになる。2010年から2012年にかけて生産されたV10エンジン搭載のLFAの後継として、電動スーパーカーの開発が進められているのだ。

全固体電池技術によって航続距離700km、0-100km/h加速2.5秒未満を目指しており、2030年までに登場すれば、最も速く、最も脚の長いEVの1つになる可能性を秘めている。

レクサスが開発中の電動スーパーカーは、6月23日から英国で開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で一般公開される予定だ。(画像はLFA)
レクサスが開発中の電動スーパーカーは、6月23日から英国で開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で一般公開される予定だ。(画像はLFA)

同様の電動スーパーカーとしては、ロータスエヴァイヤリマック・ネヴェーラ、ピニンファリーナ・バッティスタなどが挙げられる。

レクサスが市販モデルを完成させるまでには、まだ数年かかると思われ、その技術的な詳細はほとんど明らかになっていない。しかし、レクサスは、SUVのRZで使われるe-TNGAとは別のプラットフォームを用意していることを認めている。

最近AUTOCARの取材に応じたレクサスの欧州部門責任者、スピロス・フォティノスは、e-TNGAは「素晴らしい出発点」だが、「100%電動化し、すべてのセグメントでBEVを提供するという、わたし達のような野心を持つ企業やブランドにとって、単一のプラットフォームでは不可能なことがあるため、他の選択肢も検討しています」と述べている。

「プラットフォームは、ドライビング・エンゲージメントに重点を置いてレクサス向けに用意する必要があります。それは、既存のトヨタ・プラットフォームでも、共有プラットフォームでもありません」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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