実用性備えた高速ワゴン 新型BMW M3ツーリング、初の一般公開 実走行も披露

公開 : 2022.06.23 21:45

新型BMW M3ツーリングが、英国で開催中の自動車イベントで一般公開されました。シリーズ初となる高性能ワゴンに注目が集まっています。

待望のワゴン 英国で実車公開

BMWの新型M3ツーリングが、英国で開催中の自動車イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で一般公開された。サーキットでの実走行も披露している。

BMW Mの50周年記念事業の一環として開発されたM3ツーリングは、M3において初のワゴンタイプとなる。過去、2000年にE46世代でM3ツーリングが製作されたことがあるが、これは1台限りのワンオフモデルだった。

BMW M3ツーリング
BMW M3ツーリング    BMW

今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、前庭にBMWを題材としたモニュメントを飾るなど、50周年を迎えたBMW Mが主役となっている。M3ツーリングのほか、M4 CSLなど複数の新型車も展示される。

M3ツーリングは、欧州では9月に発売され、11月の生産開始予定となっている。

3.0L直6ツインターボで最高出力510ps

3.0Lツインターボ直列6気筒エンジン「S58」を搭載し、最高出力510psと最大トルク66.2kg-mを引き出す。今のところ、8速ATとアクティブMディファレンシャルを備えた全輪駆動モデル、コンペティションxドライブのみの展開となる。

この数値は、メルセデスAMG C 63 Sステーションワゴンを上回るもので、強力なライバルになることは間違いない。

BMW M3ツーリング
BMW M3ツーリング    BMW

ボディが延長されたことで重量が増加しているが、加速性能などはセダンのM3コンペティションよりわずかに遅い程度で、BMWによれば、「日々の目まぐるしい移動とハイペースなロングドライブに対応できる、適応力と寛大さ」を備えているとのこと。

さらに、ほぼ50:50の重量配分と、専用セッティングの施されたサスペンションおよびステアリングを備えているため、「Mモデルの特徴である、機動性、ダイナミクス、正確なハンドリングのコンビネーション」が得られるという。

「攻め」の構えを見せるスタイリング

ルーフラインとリアエンドを除けば、スタイリングはセダンとほぼ同一である。縦型のフロントグリル、オーバーフェンダー、専用のバンパーおよびサイドスカート、4本出しのスポーツエグゾースト、フロント19インチとリア20インチのMスポーツホイール、独自のリアスポイラーを備えている。

インテリアは、最近改良を受けた標準の3シリーズ・ツーリングに近い。第8世代OSの「iドライブ」を搭載した14.9インチのインフォテインメント・ディスプレイ、12.3インチのデジタルメーターなど、おなじみのレイアウトとなっている。

BMW M3ツーリング
BMW M3ツーリング    BMW

また、ステアリングホイールの赤いドライビングモードセレクターやカーボンファイバーのトリム、さらにフルカーボンのバケットシート(フロント)など、Mモデルらしい仕上げが施されている。

新型M3ツーリングの欧州価格は8万550ポンド(約1340万円)からで、セダンとほぼ同額となっている。カラーリングも同じものが選択可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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