フェラーリの最新PHEV「296 GTS」 マットブラックの車両が鈴鹿に登場

公開 : 2022.06.25 00:02

日本価格も正式発表

往年のF1マシンに端を発するターボをVバンク内に配置する120°V6ターボチャージド・ユニットは、296GTBと共通で、8速F1 DCT変速機が組み合わされるのも同様だ。

エンジン単体の最高出力は663ps発揮し、ここにPHEVシステムの122kW(167ps)を発生する電動モーターを組み合わせることにより、総合出力は830psに達する。

フェラーリ296 GTS
フェラーリ296 GTS    上野和秀

PHEVだけにエンジンと電動のマネージメントが選択でき、「eドライブ」、「ハイブリッド」、「パフォーマンス」、「クオリファイ」の4モードあるeマネッティーノは296 GTBと同様だ。

「eドライブ」はフルEVモードで25km走行でき、最高速度は135km/hに達する。「ハイブリッド」はデフォルト・モードで、エンジンと電動モーターを標準的に併用する。

「パフォーマンス」はエンジンを常時稼働させフルパワーが発揮できる状態にし、「クオリファイ」ではバッテリーの再充電を抑えて、最大のパフォーマンスを発揮するもの。

PHEVによる高性能と美しいスタイリングを備え、オープンエア・モータリングが楽しめる296 GTSは、先に登場したベルリネッタの296 GTB以上の人気モデルになろう。

日本へのデリバリー時期は現時点では未定で、車両本体価格は4313万円と発表された。

究極のパワーとパフォーマンスを最大限に活用したいオーナーのために、296 GTSにもラインオプションで「アセット・フィオラーノ・パッケージ」が用意されている。8kgの軽量化とダウンフォースを10kg増大するエアロパーツ、サーキット走行に最適化されたアジャスタブル・マルチマチック・ショックアブゾーバーが備わる。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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