メルセデスAMG EQS 詳細データテスト 楽に飛ばせて快適 低速域は洗練性が不足 質感は不満も
公開 : 2022.06.26 18:25 更新 : 2022.07.11 08:28
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
高級EVにおける走りの洗練性に関して、これまでのロードテストにおけるベンチマークとなっているのは、SUVのBMW iX xドライブ50 Mスポーツだ。では、このメルセデスはどうかというと、かなり近い。その差はほとんどない、と言ってもいい。
静粛性は、48km/hでは同等、80km/hではBMWが1dBA静かだが、113km/hではメルセデスのほうが1dBA静かな62dBA。これは驚異的な空力性能によるもので、気流を乱さないことが効いている。
参考までに、S580e Lは同じく113km/hで62dBAを記録した。しかし、ロールス・ロイス・ゴーストは驚きの58dBAをマークしている。
EQSが主要なライバルの後塵を拝しているのは、低速での乗り心地と静粛性だ。速度を上げると上々の走りを見せ、電動長距離クルーザーとしてはおそらく並ぶものはない。しかし、市街地の速度域で荒れた路面を走ると苦戦する。驚いたのは、スピードバンプに乗り上げた際に、フロントサスペンションからの音が聞こえたことだ。
ハッチバック越しの後方視界は、まずまずといったところ。グラスハウスは、サンルーフが2面あるとはいってもひどく狭い。iXの開放感ある明るさを体験した後では、なおさらそう感じられる。