メルセデスAMG EQS 詳細データテスト 楽に飛ばせて快適 低速域は洗練性が不足 質感は不満も
公開 : 2022.06.26 18:25 更新 : 2022.07.11 08:28
購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
15万7160ポンド(約2593万円)の53 4マティック+は今のところ、英国で販売されるEQSのもっとも高価なモデルだ。このほかには、10万2000ポンド(約1683万円)の450+がラインナップされている。
この価格帯とパフォーマンスのレベルを考えると、直接的なライバルは少ない。しかし、年内にはルーシッド・エアとテスラ・モデルSプレイドが投入される。それまでは、ポルシェ・タイカンターボSの、広いスペースが備わるスポーツツーリスモくらいだろう。
しかし、EVという枠組みを外せば、EQS 53と真っ向張り合えるクルマは、おそらくベントレー・フライングスパーV8だろう。価格は16万ポンド(約2640万円)程度からで、高級さやパフォーマンスでも肩を並べる。
このメルセデスがベントレーほどスペシャルに感じられるかどうか議論の余地はあるが、先日テストしたPHEVモデルである11万6330ポンド(約1919万円)のS580e Lを即座に否定したくなるようなものではない。間違いないのは、現状のマーケットにおいて興味深い存在だということだ。
実用性の面では、不満はほとんどない。充電は200kWに対応し、欧州で展開するイオニティの急速充電が1年間無料で利用できるので、バッテリーのサイズとこのクルマの効率も考え合わせると、行動範囲の心配はしなくて済むだろう。温暖な天候の中では、ツーリング電費が4.3km/kWhで、468km走行できる計算だ。1モーターの450+なら、もっと長く走れる。