マニアックな四駆セダンが面白い 印象の薄い名モデル 16選 トラクションとパワーを楽しむ4WD車

公開 : 2022.07.02 06:05

ジャガーXJ

ジャガーXJ AWDは2013年、世間にほとんど気づかれることなく誕生した。北米の寒い地域に住むユーザーに向けて開発されたXJ AWDは、悪天候でも十分なトラクションを発揮する運転しやすいクルマであるが、販売は振るわなかったようだ。

3.0L V6スーパーチャージャーも十分な性能を持っていたが、悲しいことに日本でお目にかかることはできない。

ジャガーXJ
ジャガーXJ

マツダスピード・アテンザ

マツダの最近の4WD車といえば、ほとんどSUVが思い浮かぶだろう。もちろん現行のマツダ6にも「iアクティブAWD」が設定されているが、かつてのマツダスピード・アテンザはまったく異なるものだ。

一見しただけでは普通のファミリーセダンだが、最高出力272ps、0-97km/h加速6秒台、最高速度240km/hというハイパフォーマンスを誇る。まさに「羊の皮をかぶった狼」と言える。

マツダスピード・アテンザ
マツダスピード・アテンザ

アウディBMWの対抗馬として登場したマツダスピード・アテンザ。その爽快なハンドリングは現代でも十分に楽しむことができる。中古車は数台しか確認できず、希少性は高まっているようだ。

メルセデス・ベンツCクラス

ライバルのアウディやBMWと同様、メルセデスはドイツの厳しい冬に対応するために4WD車を販売してきた。Cクラスでは、2000年に発売されたC203型から4WDの「4マチック」システムが導入されている。

2014年のW205型では、より幅広いモデルに4マチックを設定。中でもフィットしているのはAMG C 43で、3.0L V6エンジンから発生する367ps(後期は390ps)のパワーをフルに活用できる。

メルセデス・ベンツCクラス
メルセデス・ベンツCクラス

メルセデス・ベンツSクラス

よりスリムで軽くなったW220型Sクラスは、歴代初めて4WDを採用したモデルである。ガソリン車にのみ「4マチック」が設定され、すべての市場に導入されたわけではないが、S 350、S 430、S 500とバラエティに富んでいた。

2006年のW221型ではディーゼル車にも4マチックが追加され、2014年のW222型ではさらに多くの市場で4WDのSクラスに乗れるようになった。

メルセデス・ベンツSクラス
メルセデス・ベンツSクラス

プジョー508

最新の508 PSEハイブリッド4とは異なり、2012年に登場した初代508のハイブリッド(4WDモデル)は、電気モーターを1基しか搭載していなかった。このモーターは、必要に応じて後輪を駆動するもので、2.0Lターボディーゼルが前輪を駆動するシステムであった。60km/h程度までなら、電気のみで走行することが可能だ。

508のハイブリッドは、標準のディーゼル車よりもトランクが小さく、価格も高いという妥協点があったが、33km/lの低燃費と95g/kmのCO2排出量を実現している。日本に1.6L直4ガソリン(非ハイブリッド)しか導入されなかったのは残念でしかない。

プジョー508
プジョー508

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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