マニアックな四駆セダンが面白い 印象の薄い名モデル 16選 トラクションとパワーを楽しむ4WD車

公開 : 2022.07.02 06:05

フォルクスワーゲンパサート

4WDのパサートは、1997年に2.8L V6エンジンと「4モーション」システムを搭載してデビューしている。海外では、最新世代の2.0Bi TDIディーゼルにも設定されているが、日本仕様では現在「オールトラック」でのみ4モーションを堪能できる。セダンなら2009年以前のモデルを探そう。

欧州向けの2.0 BiTDIは、240psを発揮するフォルクスワーゲンで最もパワフルな2.0Lディーゼルエンジンだ。最新の4モーションとの相性もよく、0-100km/h加速はわずか6.1秒、燃費は26.6km/lとご機嫌だ。

フォルクスワーゲン・パサート
フォルクスワーゲン・パサート

フォルクスワーゲン・フェートン

究極の高級セダンを作りたいという当時のフォルクスワーゲン社長フェルディナン・ピエヒの思いから生まれたフェートンは、多くの点で素晴らしいクルマであった。しかし、姉妹会社のアウディはもちろん、BMWジャガーレクサス、メルセデスといったライバルには対抗できず、販売は常に低迷していた。

3.6 V6、4.2 V8、6.0 W12、3.0 V6ターボディーゼルなど、ほとんどが4WDの「4モーション」付きで販売された。前輪駆動はベースの3.2 V6ガソリン車のみ。ドイツをはじめ欧米のさまざまな国で販売されたものの、日本には導入されなかった。

フォルクスワーゲン・フェートン
フォルクスワーゲン・フェートン

プラットフォームをベントレーと共有しており、初代コンチネンタルGTのセダン版と考えると、3000ポンド(約50万円)という中古価格は非常にお買い得に見えてくる。

ボルボS60

ボルボS60は、ドイツ産の中型高級セダンに対抗しうる優れたモデルであり、4WDを装備すれば、完璧な全天候型マシンになる。2011年に発売された2代目S60では、3.0L直6の「T6」に4WDが設定されている。最高出力は300ps超と頼もしい。2016年には新開発の2.0Lエンジンを積んだモデルも登場した。

ボルボS60
ボルボS60

ボルボS90

ボルボの4WD車といえば大型のワゴンが思い浮かぶかもしれないが、上級セダンのS90にも4WDシステムが搭載されている。現在、日本仕様は4WDの「B6 AWD」のみで、海外ではエントリーグレードの「T4」以外でオプションまたは標準で4WDが設定されている。

B6 AWDは、2.0L直4ターボガソリンエンジンに電動スーパーチャージャー、電気モーターを組み合わせた48Vマイルドハイブリッド・システムを採用。最高出力300psを発生する。中古では、最高出力320ps、0-100km/h加速5.9秒のT6 AWDも手に入れられる。

ボルボS90
ボルボS90

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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