アバルト595 コンペティツィオーネと比較 フィアット500e 長期テスト(4)

公開 : 2022.07.23 09:45  更新 : 2022.08.08 07:06

アバルト500eはどんなクルマ?

フィアットを率いるCEO、オリヴィエ・フランソワ氏は、アバルト版が通常の500eの論理的な延長上にあるべきだと発言している。サウンド面に関しても、テストを進めているらしい。低速域での歩行者への警告音も。 

アバルト版500eには、アグレッシブなボディキットと、スポーツシートが与えられることは間違いない。ステアリングフィールをシャープにすることも、上位リストの1つになるだろう。

シルバーのフィアット500eと、イエローのアバルト595 コンペティツィオーネ
シルバーのフィアット500eと、イエローのアバルト595 コンペティツィオーネ

内燃エンジンを模した合成音が付くなら、オン/オフの切り替えができるとうれしい。筆者は、あまりエンジン音の再現には拘らない方が良いと思う。

回生ブレーキの強さを変更できる、パドルがステアリングホイール裏にあればベター。シフトチェンジがなくなるぶん、クルマとの関与を濃くしてくれる。

駆動用モーターも、高速道路の速度域まで加速力が維持できるようになれば、アバルトらしいBEVになるだろう。最高出力を大幅に高める必要までは、ないとしても。

叶うなら、モーターの搭載位置もフロントアクスル側ではなく、リアアクスル側なら最高なのだけれど。思わず、アバルト版をあれこれ夢想してしまった。

テストデータ

(アバルト595の)気に入っているトコロ

エンジン音:アバルト595 コンペティツィオーネのエグゾーストノートは、エンジンを回す楽しみの1つ。BEV版も、この喜びが欲しいところ。

(アバルト595の)気に入らないトコロ

ペダルレイアウト:従来のフィアット500から変わらず、ペダルレイアウトはタイト。2枚に減っていても少々踏みにくい。

テスト車について

モデル名:フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
新車価格:2万6995 ポンド(約450万円/英国政府補助金適用後)
テスト車の価格:2万8675ポンド(約478万円/英国政府補助金適用後)

テストの記録

航続距離:238km
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    トム・モーガン・フリーランダー

    Tom Morgan-Freelander

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト フィアット500eの前後関係

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