絶妙の公道セッティング BMWアルピナB4 グランクーペへ試乗 495psの直6 前編

公開 : 2022.07.17 08:25

心地良いアルピナの雰囲気が香る車内

B4 グランクーペがこのコースで感動させてくれれば、公道での走りも保証されるといっていいだろう。状態の良くない舗装での、乗り心地の快適性を除いて。といっても、アルピナはこれまでも過ちを犯したことはなかったけれど。

そんなことを思いながら、左前のドアを開きドライバーズシートへ座る。ベースの4シリーズ・グランクーペと同様に、太めのリムのステアリングホイール裏には、シフトパドルが装備されている。

BMWアルピナB4 グランクーペ(欧州仕様)
BMWアルピナB4 グランクーペ(欧州仕様)

シートやステアリングコラムは、調整域が広い。簡単に、筆者へピッタリのドライビングポジションを見つけることができた。

ブレーキペダルは、想像していたよりストロークが深かった。気温が高く、既に試乗車はサーキットを走り込んでいたためだろう。真新しいコンディションなら、もっと浅いはず。

インテリアは、基本的にBMWのそれと変わらない。だが、レザーで仕立てられている部分には丁寧にステッチが施され、トランスミッション・トンネルの手前側には、シリアルナンバーが記されたプレートがあしらわれている。

ダッシュボードやドアパネルは、カーボンファイバー製のパネルで飾られている。アルピナの雰囲気が香る車内は、心地いい。

メーターパネルのモニターへ表示されるグラフィックスは、オリジナルのものが実装してある。そこに描かれるクルマのイラストも、ちゃんとアルピナ仕様。ボディカラーも合わせてあるという、コダワリがうれしい。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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