ドライバーを喜ばせる天才 フォード・フォーカス STへ試乗 2.3L 4気筒ターボで280ps 前編

公開 : 2022.07.26 08:25

腰痛持ちにうれしい高機能シート

フロントガラスのデフロスターや、エンジンのスタートボタン、スタビリティ・コントロールにはハードボタンが残され、使い勝手の犠牲は最小限。ウインカー・レバーには、レーンキープ・アシストのスイッチも備わっている。

今後、多くの運転支援システムの搭載が義務化される可能性を見据えたアップデートといえ、デジタル化は避けられない。少なくともフォードは、すべてをタッチモニターの中に押し込んでしまう、という手段は避けてくれた。

フォード・フォーカス ST オートマチック(英国仕様)
フォード・フォーカス ST オートマチック(英国仕様)

運転に熱が入り、スタビリティ・コントロールを切りたい時も、ボタン一発。腕を伸ばして簡単に掴める位置の、ボリューム・ノブの隣りにある。

触れるべきインテリアの変更は他にもある。特に、ドイツの腰痛対策に関する認定を受けた、フロントのスポーツシートに喜ぶドライバーは多いはず。電動で14ウェイの調整機能が付き、腰骨を支えるランバーサポートも4段階から選べる。

様々な体型に合わせて、理想的なドライビングポジションを取ることができると、フォードは主張する。腰痛持ちにとっては、ありがたい装備に違いない。

座ってみると、確かに腰骨付近のサポート性には優れる。コーナリング時も、しっかり上半身を支えてくれていた。だが、ヘッドレストが背もたれと一体になっており、肩周りの快適性はほどほど。座面部分の長さも、高身長の筆者には少し短いようではあった。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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