新型トヨタ・クラウン、第1弾「クロスオーバー」を解説 価格/サイズ/内装は?

公開 : 2022.07.16 05:45

内装 「全席特等席」とは?

インテリアも、従来型までのデザインとは一線を画すものとなっている。

メーターナセルがインパネから突出する従来までのデザインを廃し、ディスプレイや操作スイッチを水平方向に集約。直感的に操作ができる機能レイアウトと、インストルメントパネルからドアにかけて繋がりのある造形となった。

クラウン・クロスオーバーの前席・後席内装。
クラウンクロスオーバーの前席・後席内装。    トヨタ

これにより、ドライバーは運転に集中でき、パッセンジャーは心地良く移動を楽しめる、「全席特等席」を実現するという。

また、過度に飾り立てず暖か味を感じられる金属加飾「WARM STEEL」や、思わず触れたくなる造形と握り心地を両立したシフトノブ、一目でわかる仕立ての良さと着座時の安心感にこだわったシートなど、内装部品の1つ1つにもこだわった。

シートはヒップポイントを高め、前後席とも優れた乗降性と視界の良さを実現。

なお、クロスオーバーはファストバック的なスタイリングからハッチゲートを備えているように見えるが、ショートデッキのトランクリッドを備え、独立したトランクを持つ。

その容量は450L(スペアタイヤ非装着車)あり、9.5インチのゴルフバッグを3個収納可能だ。

「2.4LターボHV」と「2.5L HV」

クロスオーバーには、2種類のパワートレインが設定されている。

まず、「2.4Lデュアルブースト・ハイブリッド・システム」。

クラウン・クロスオーバーのエンジンルーム。
クラウン・クロスオーバーのエンジンルーム。    神村聖

これは、低回転から力強いトルクを生み出す2.4L直4ターボと、高い駆動力を発揮する電動パワートレイン「eAxle」、新開発のバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせたシステムをトヨタとして初採用している。

エンジンは272ps/46.9kg-mを発生。モーターは、前が82.9ps/29.8kg-m、後ろが80.2ps/17.2kg-mというスペック。アクセル操作にリニアに反応し、
気持ち良いドライビングフィールを体感できる。燃費は15.7km/L(WLTC)だ。

もう1つが、「2.5Lシリーズ・パラレル・ハイブリッド・システム」。

これは、2.5L直4エンジンにモーターを組み合わせた、クロスオーバーに最適化した高効率システムに、新開発バイポーラ型ニッケル水素電池を搭載したものだ。

エンジンは186ps/22.5kg-m、モーターは前が119.6ps/20.6kg-m、後ろが54.4ps/12.3kg-mを発生する。クラストップレベルの低燃費と高い静粛性を実現し、クラウンならではの上質で滑らかな走りを進化させた。燃費は22.4km/Lだ。

トランスミッションは、前者がダイレクトシフト6AT、後者が電気式無段変速機と組み合わされる。駆動方式は、いずれも電気式4WDとなるが、前者は前後輪の駆動力配分を100:0から20:80の間で制御するE-Fourアドバンスト、後者はE-Fourとなり、システムが異なる。

記事に関わった人々

  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事