ツインモニターが据えられたインテリア

2代目ニロは、ボディのスタイリングだけでなくインテリアも一新しており、欧州カーオブザイヤーを受賞したキアEV6とも雰囲気が似ている。技術的にも共通性は高い。

試乗車のダッシュボードには10.0インチのツインモニターが鎮座し、ベーシックなグレードでも、8.0インチのツインモニターが据えられる。タッチセンサー式のパネルは、エアコンとインフォテインメントのショートカットキーとして機能する。

全長は4420mmあり、サイズは先代よりひと回り大きくなっている。フロントシートがスリムにデザインされていることもあって、リアシート側はクラス上のモデルに迫るゆとりがある。

PHEV版のニロでは、フロア下の収納スペースが駆動用バッテリーで埋まってしまうが、リアハッチを開いた荷室容量は348Lある。形状はスクエアで、荷物は積みやすいはず。最大1300kgまで、トレーラーを牽引することもできる。

好バランスに仕上がったPHEVのニロ

2代目のニロで1番気がかりなのが、英国価格。トップグレードだった試乗車の場合、3万9025ポンド（約651万円）からと、お手頃とは呼びにくくなってしまった。残価設定プランでは月額360ポンド（6万円）になり、競争力としては低くはないが。

新しいニロでも、やはり注目を集めるのは電気自動車の方といえそうだ。実際、英国では全体の半数以上をBEVが占めるだろうと、キアも予想している。PHEVが選ばれる割合は、5％程度に留まる見込みだという。

とはいえ、ファミリー・クロスオーバーでも電動化が避けられない時代。快適性やコストパフォーマンス、車載技術などを俯瞰すると、PHEVのニロも好バランスに仕上がっていることは間違いない。

キア・ニロ・プラグイン・ハイブリッド 4（欧州仕様）のスペック

英国価格：3万9025ポンド（約651万円）
全長：4420mm
全幅：1820mm
全高：1570mm
最高速度：167km/h
0-100km/h加速：9.6秒
燃費：83.2-104.1km/L
CO2排出量：19-32g/km
車両重量：1610kg
パワートレイン：直列4気筒1598cc自然吸気＋電気モーター
使用燃料：ガソリン
駆動用バッテリー：11.1kWh
最高出力：182ps/5700rpm（システム総合）
最大トルク：26.9kg-m/4400rpm（システム総合）
ギアボックス：6速デュアルクラッチ・オートマティック

画像　欧州での成長を支えるニロ　PHEV版とBEV版　競合するクロスオーバーと写真で比較　全116枚