ヴォグゾール・インシグニア・エコフレックス・テックライン 2.0CDTi
公開 : 2012.06.20 13:00 更新 : 2017.05.29 18:29
■どんなクルマ?
このヴォクゾールに付けられた長いネーミングは、その中身を表している。エクフレックスとは2.0リッター・ターボ・ディーゼル・エンジンを搭載していうということを表し、テックラインはそのトリム・レベルを表している。
このテックライン・トリムでは、ヴォクゾール・ナビ600という衛星ナビ・システムと、7インチのカラー・スクリーンが標準装備となる。また、センターコンソールにつくiドライブ・スタイルのコントローラも装着される。その装備は充実しており、クルーズ・コントロール、トリップ・コンピュータ、4ウェイ電動ランバーサポート、17インチ・アロイ・ホイール、そしてロー・プロファイル・タイヤなども含まれる。価格は20,545ポンド(255万円)で、他に必要なものとしてはDABラジオの160ポンド(1.9万円)ぐらいのものだろう。それと、テスト車両のサミット・ホワイトが100ポンド(1.3万円)のオプションであったぐらいだ。
■どんな感じ?
以前のインシグニアの2.0リッターには失望した記憶がある。GM独特のディーゼル・エンジンは、容認できないほど洗練されていなかったのだ。ギア比も異常に高く、上り坂でのスタートには苦労した覚えがあった。とにかく、タウン・ユースにおいて苛立たしいことがいっぱい存在したのである。
その後2年間にわたるGMのエンジニアの努力の甲斐があってか、インシグニアのエンジンには大きな進歩がもたらされたようだ。低速域ではまだ力が足りなく大きくスロットルを開ける必要があるが、クルージングでは随分と快適なエンジンになった。また、GMはシフト・アクションも随分と改善したようだ。シフトゲートを跨ぐ時のフィーリングが滑らかになっている。
ステアリングはニュートラルで、クイックだが、そのシャシーはちょっとばかり可笑しな癖がある。スポーティライクなそのサスペンションは、道路の特定の範囲でホッピングする傾向があった。
インテリアはマットな光沢のプラスティックだが、気持ちのよい作りだ。また、ドライビング・ポジションもペダルやステアリング位置が非常に良く考えられていてベストなポジションをとることができる。
インシグニアに問題があるとすれば、その車幅だ。大きなその幅は、スタンダード・サイズのパーキングに駐める時には一苦労なのだ。
■「買い」か?
このサイズのクルマで22.7km/lという燃費をマークするのは驚異的ですらある。そのエンジンは、魅力的というよりも効率的と呼ぶべきだろう。しかし、一般のユーザーがこの手の性能を望んでいるかといえば、あまりそうではないような気がする。よほど長距離を走るユーザーであれば別だろうが。
(ヒルトン・ホロウェイ)
ヴォグゾール・インシグニア・エコフレックス・テックライン 2.0CDTi
価格 | 20,545ポンド(255万円) |
最高速度 | 208km/h |
0-100km/h加速 | 10.4秒 |
燃費 | 22.7km/l |
Co2排出量 | 116g/km |
乾燥重量 | 1240kg |
エンジン | 4気筒1956ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 128bhp/4000rpm |
最大トルク | 30.6kg-m/1750rpm-2500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |