ダサいけど欲しくなるクルマたち 18選 不思議な魅力で世界を誘惑する名車・珍車

公開 : 2022.07.30 18:05

故障が多かったり、性能が低かったり、あるいは見た目が悪かったりしても、なぜか欲しくなるクルマを紹介します。不思議と惹かれてしまう18台。見ているうちに、段々と好きになってしまうかも。

それでも欲しい、ダメなクルマたち

クルマの購入者ほど気まぐれな人はいない。あるときは名車を敬遠し、あるときは平凡なクルマを受け入れる。そして、新車時に大失敗したクルマが、生産終了後何年も経ってから、新たな命を吹き込まれることもあるのだ。

一般的に、故障が多かったり、性能が低かったり、あるいは見た目が悪かったりすると、魅力は大きくかけてしまう。そんなクルマでも、明確な理由もなく心を惹かれるというのは、多くのドライバーが経験することだろう。何らかの欠点があるからこそ、目が離せなくなってしまうのかもしれない。

どこか欠点があっても、説明の難しい「引力」を持ったクルマたち。写真を見ているうちに、段々と好きになってしまうかも。
どこか欠点があっても、説明の難しい「引力」を持ったクルマたち。写真を見ているうちに、段々と好きになってしまうかも。

ここでは、なぜか不思議と欲しくなってしまう、あるいは不可解な人気を誇る「失敗作」の素晴らしさを讃えたい。

アルファ・ロメオ166(1998年)

アルファ・ロメオは常に何かしらの欠陥を抱える一方で、所有欲をそそるほど動力性能が優れていたり、デザインが美しかったりすることが多い。この記事をアルファ・ロメオで埋め尽くすこともできたが、それはまた別の機会に。

1998年にデビューした166は、フランスやドイツのライバルとの競争に勝つことができず、結果として販売台数はわずかなものにとどまった。日本にも正規輸入されたが、後継を待たずに生産を終了。しかし、AUTOCARの英国編集部では多くのスタッフが166を切望している。

アルファ・ロメオ166
アルファ・ロメオ166

デロリアンDMC-12(1981年)

未完成のポテンシャルという点では、デロリアンの右に出るクルマはほとんどない。ミドマウントのV6、ステンレスパネル、未来的なガルウィングドアと、見るからに素晴らしいクルマだが、残念ながら失敗作の烙印を押されてしまう。ひどい製造品質、正常に作動しないドア、明らかに不正確なハンドリング、平凡な性能のために、見事に失敗してしまったのだ。

しかし、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』3部作の主役に選ばれたことで、デロリアンは世間の注目を浴び、今やその価値は急上昇している。映画出演はさておいても、このクルマにはまだまだ深い魅力がある。

デロリアンDMC-12
デロリアンDMC-12

フォードエコスポーツ(2013年)

今日、フォードがコケることはめったにない。フォードの製品は、どれも完成度の高いオールラウンダーであるため、普遍的な魅力がある。だが、このエコスポーツは違う。いわば「黒い羊」だ。

とはいえ、デザイン(特にインテリア)は個性的で格好良く見えるし、後期型では改良を重ねて、十分に熟成の域に達している。

フォード・エコスポーツ
フォード・エコスポーツ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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