ダサいけど欲しくなるクルマたち 18選 不思議な魅力で世界を誘惑する名車・珍車
公開 : 2022.07.30 18:05
キア・プライド(1991年)
マツダがフォードと組み、オートザム・レビューまたはフォード・フェスティバとして販売した小型車。レビューは欧州でもマツダ121として販売された。マツダが1991年にレビューの生産を終了する際、同社に代わってキアが同モデルの生産を継続することになる。それがプライドだ。
これにより、キアは自動車メーカーとしてのスタートを切る。プライドは時代遅れなクルマであったが、キアの足場を固めるには十分な売れ行きを見せた。現在、キアは韓国だけでなく、欧米など世界の自動車市場で主要メーカーと競うほどになっており、このクルマの存在意義は否定できない。それに、このサイドボディの折り目がなんとも格好いい。
ラーダ・サマーラ(1984年)
サマーラの唯一の特長は、その価格の安さだった。それ以外は、無味のスタイリング、気迫のないダイナミクス、低い製造品質、洗練性の欠如など、絶望的な乗り物だった。
このような惨状にもかかわらず、サマーラを買い求める人が多かったため、英国では、排ガス規制で販売できなくなるまで事業を継続することができた。しかし、安くてベーシックなクルマには、どこか健全なものを感じるのである。
メルセデス・ベンツML(1997年)
初代MLは、ちょうどメルセデス・ベンツの製造品質が底をついていた時期に発売された。その結果、MLには起こりうるあらゆる不具合が発生した。塗装が剥げたり、パネルが溶けたり、電気系統の故障は当たり前、メカの不具合も多い。
しかし、それでもMLは大量に売れた。スリーポインテッドスターの魅力と、そのルックスは間違いなく消費者を魅了している。また、アラバマ州バンスにある米国初のメルセデス工場で生産された最初のクルマでもあり、歴史に名を残す一台であることは間違いない。
MGマエストロ・ターボ(1989年)
標準のMGマエストロ(オースチンからも販売)は、スポーツ仕様のベースとしては決してふさわしくないモデルだったが、ターボは実に魅力的なマシンだ。最高出力154psのOシリーズ・ターボエンジンを搭載し、最高速度210kmと0-100km/h加速6.9秒という高いポテンシャルを持つ。
このターボはトルクフルな走りでタイヤの溝を剥ぎ取ってしまうこともある。現在では、非常に貴重な存在となっている。
リライアント・ロビン(1973年)
60年以上にわたり、リライアントはアンダーパワーで不安定なクルマを販売し、バイク免許で運転できることから、多くの人々に愛用された。
ランニングコストがかなり低いことも助けになり、ロビンはブリティッシュ・レイランドのバッジをつけた他のモデルと同様、「アンチ・ファッション」の象徴となった。時代の流行に逆らい、この不格好でチープな三輪車を潰れるまで乗るという、危険な誘惑がある。
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