次期メルセデスAMG GT 843馬力のハイブリッドクーペに! 2023年発売見込み

公開 : 2022.07.29 18:25

メルセデスAMG GTは、直4、直6、V8ハイブリッドを導入して第2世代へ生まれ変わります。2023年に発売される新型GTはどのようなモデルとなるのか。最新情報を元に考察します。

高性能2ドア・クーペ、2代目へ

メルセデス・ベンツの高性能車部門AMGは、フラッグシップモデルである「GT」に大幅に改良を加えた第2世代を2023年に発売する見込みだ。

社内コードネーム「C192」と呼ばれるこの新型GTは、最近発表された第7世代のメルセデスAMG SLと双子のような関係にある。ただし、オープントップはSLに任せ、クーペのみ生産される。両モデルの開発はAMGが引き継いだため、ベンツではなくAMGのエンブレムが付けられることになった。

次期メルセデスAMG GTは、進化的なスタイリングを採用しながら2023年に登場する見込み。(画像は予想レンダリング)
次期メルセデスAMG GTは、進化的なスタイリングを採用しながら2023年に登場する見込み。(画像は予想レンダリング)    AUTOCAR

スタイリング面では、ロングボンネットとショートテールのおなじみのプロポーションで、2015年に登場した初代モデルと同様、大型のリフトバック式テールゲートが採用される見込み。

最新のSLと同様、AMGが主導するプログラムの中で開発・設計されているが、メルセデス・ベンツの他部門からも技術的支援を受けているはずだ。英国に本社を置くハイパフォーマンス・パワートレイン部門は、今年遅ればせながら公開された新型AMGワンにおいて、F1由来のパワートレインのエンジニアリングも担当している。

メルセデスは、4.0L V8ガソリンエンジン「M178」で、第2世代GTからドライサンプ潤滑方式を採用することを明らかにした。ドイツで手組みされるこのツインターボ・ユニットは、SLと同等の出力を発揮し、新しい「GT 53」では475ps、「GT 63」では585psとなる見込み。

強力なPHEVシステム搭載 4気筒も導入か

GT R、GT GT3、GTブラックシリーズなど、パワフルなモデルも用意される。中でも興味深いのは、AMGが最近発表したGT 63 S Eパフォーマンス4ドア・クーペと同じガソリンエンジンと電気のプラグインハイブリッド・システムを搭載する、新型GT 63 S Eパフォーマンスの開発にも着手していることだ。

このシステムは、GT 63のV8エンジンとリアアクスルに取り付けられた電気モーターを組み合わせ、合計出力843ps、オーバーブースト時には最大150kg-mを発生させる。GTに搭載されれば、フェラーリ296 GTB(830ps)やランボルギーニ・シアン(819ps、限定生産)をも凌ぐ、非常にパワフルなハイブリッドクーペとなる。

可動式エアロなど、空力性能を重視したデザインとなるだろう。(画像は予想レンダリング)
可動式エアロなど、空力性能を重視したデザインとなるだろう。(画像は予想レンダリング)    AUTOCAR

現段階では、4ドア・クーペと同じ6.1kWhのバッテリーと12kmのEV走行距離を持つかどうかは不明だが、ホイールベースの延長によりパッケージングが改善されたと言われている。

GTはSLと同様、直列4気筒および6気筒の両エンジンに対応できるよう設計されている。中でも2.0L 4気筒ユニット「M254」は、48Vマイルドハイブリッド・システムと電動ターボチャージャーを搭載し、最高出力380ps、最大トルク49kg-mを発生する新型SL 43に搭載されたものである。

新型GTには、初代モデルに搭載されていたマグナの7速DCTに代わり、自社開発の湿式クラッチ付き9速スピードシフトが採用される。また、発売当初は四輪駆動システム「4マチック+」も搭載される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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