コークボトルのスティングレイ シボレー・コルベット C3 英国版中古車ガイド 年式で異なる馬力
公開 : 2022.08.09 08:25
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マット・イーグルストーン氏:サンダー・ロード・クラシックス社
「ビッグブロックのV8エンジンにMTの組み合わせを除いて、基本的には素直で乗りやすいクルマです。ノーマルのスモールブロックにATなら、パワステとアシスト付きブレーキが装備され、運転しやすいと感じるはず」
「ただし、欧州車や日本車では馴染みのないシステムが実装されています。メンテナンスが難しいと思う人もいるでしょうね」
「例えば、リトラクタブル・ヘッドライトの開閉は空気圧が担っています。バキューム・タンクとアクチュエーター、ホース類など、部品は少なくありません。ワイパーを隠しているフラップも、バキューム・システムで動いているんです」
購入時に気をつけたいポイント
エンジン
排気ガスに白煙が混ざっていたり、回転数が安定しなくても、過度に恐れる必要はない。シボレーのV8エンジンはシンプルで、専門的な知識と技術があればリビルドは難しくない。英国では、新品エンジンを2500ポンド(約42万円)程度で探すこともできる。
ビッグブロックは冷却系が課題。ラジエーターとファンシュラウド、ホース類の状態は良く確認したい。
ボディとシャシー
C3型コルベットのボディはFRP製。見えないところに大量の錆が隠れていることがある。ドアの開閉がぐらついたり、きれいに閉まらない場合は、シャシーの状態が怪しい証拠といえる。
チェックポイントはリアのトレーリングアーム付近。また、キャビンのシェルを構成するバードゲージと呼ばれる構造も重要。外部からの確認は難しいが、クルマの重要な部分であり、致命的な問題に繋がりかねない。
インテリア
内装は耐久性が低い。レザーとビニールのシートは比較的長持ちするものの、ダッシュボードとセンターコンソールにはヒビが入りやすい。ドアパネルも傷みやすく、交換部品は驚くほど高価だ。
電気系統
すべての配線が傷んでいないか、アースが正常に取られているか確かめたい。ボディはグラスファイバー製でアースが取りにくい。
スイッチ類も破損しやすい。一部の部品を除いて、今でも専門のサプライヤーから入手はできる。
ステアリングとサスペンション
ステアリングホイールを回して、大きいノイズが聞こえたり不自然に重い場合は、パワーステアリングのフルード不足の場合がある。エンジンの回転数上昇で不自然にステアリングが軽くなる場合は、パワステポンプの劣化が疑われる。
パワーステアリング・シリンダーをシャシーに固定する、ブラケットが駄目になりやすい。リア・サスペンションのアライメントや調整は重要。専門ショップに確認してもらった方が良いだろう。