photo:上野和秀 (Kazuhide Ueno)
マセラティ ジャパン
マセラティ創業100周年を記念し、東京〜京都を結ぶ「100周年記念リレー マセラティ百年道中」が開催された。
まず、7月22日、東京芝にある増上寺でオープニングが行われた。この会場では、それぞれ日本向には6台ずつが輸入される100周年記念限定モデルであるグラントゥーリズモMCストラダーレと、グランカブリオMCのセンテニアル・スペシャル・エディションのお披露目が行われた。また、この百年道中は、江戸時代から幕末まで続いた御茶壺道中からヒントを得たもので、100周年のマセラティ・ロゴの入った桐箱に納められた本漆塗りの利休棗が奉納品としてリレーされるという企画だ。
23日に増上寺でオープニング・セレモニーを行った後、お茶処である静岡県浜松のマセラティ浜松で茶葉を棗に詰めるセレモニーを行い、京都に向かった。
24日は夜には、京都・清水寺で記念品を奉納し、プッチーニ作曲の蝶々夫人のガラ・コンサートを開催して、プログラムは終了した。
マセラティ・ジャパン社長のカッツォーリ氏から100年の歩みとこれからの抱負が語られた。
オープニング会場ではマセラティ・グランカブリオ MC センテニアル・スベシャル・エディションのアンベールが行われた。日本には6台のみが導入される。
マセラティ・グラントゥーリズモ MC センテニアル・スベシャル・エディションはヒストリック・モデルと共に展示された。こちらも日本へは6台のみが導入される。
駐日イタリア大使ドメニコ・ジョルジ氏から、マセラティの100周年に祝辞が述べられた。
ツアーで京都まで運ばれる茶器が、カッツォーリ社長からマセラティ・クラブ・オブ・ジャパンの越湖会長に託された。
1947年A61500ピニンファリーナ。マセラティ初のロードカー。イタリアの自動車史の中でもエポックメーキングなモデルである。
1962年セブリング。大成功を収めた3500GTの後継モデルとして1962年に発表された2+2クーペがセブリングである。写真のモデルはシリーズ2。
1963年ミストラル。1957年発表の3500GTの後継モデルとして登場した2シーター・クーペ。ピエトロ・フルア・デザインのボディを纏う。
1963年クアトロポルテI 。マセラティ初の4ドアサルーンであり、ドライバーズカーとしてのハイパフォーマンス4ドア・サルーンの先駆けでもある。
1967年ギブリ・スパイダー。カロッツェリア・ギアに所属していたジウジアーロがデザインを手がけた。
1971年ボーラ。ギブリをデザインした後、独立してイタルデザインを設立したジウジアーロの初期の作品。シトロエンから移植されたLHMシステムを搭載する。
1990年シャマル。ビトゥルボ・シリーズのエボリューション・モデルとして発表されたモデル。エンジンは3.2ℓのV8ツインターボを搭載する。
2004年スパイダー90thアニバーサリー。グランスポーツ・スパイダーをベースにして専用のボディ・カラーであるブルー・アニバーサリーを纏うスペシャル・モデル。
マセラティ100周年を記念して東京タワーをブルーにライトアップし、展望台部分には”100”のサインが掲示された。
100周年記念リレー マセラティ百年道中は、7月24日に京都・清水寺でフィナーレを迎えた。本漆塗りの利休棗の奉納式と祈願式が行われた。
ボローニャ歌劇フィルハーモニー芸術監督のマエストロ、吉田裕史氏式によるイタリア・オペラの名作、蝶々夫人が演じられた。
粛々と厳かな清水寺の舞台としたガラ・コンサート。会場は大きな感動につつまれた。