1990年代後半を代表する名車 41選 前編 価値ある未来のクラシックカーたち
公開 : 2022.08.13 06:05
メルセデス・ベンツSLK R170(1996~2004年)
美しく魅惑的だが、特にスポーティというわけでもない、コンパクトなオープンカー。スーパーチャージャー付き2.3L 4気筒エンジンの肉厚なパワーと、当時としては斬新な格納式メタルルーフが多くのドライバーを惹きつけた。
要するに、スプリンターではなくクルーザーなのだ。よくできたクルマで、中古車もまだたくさん残っているが、錆には注意すること。
ポルシェ・ボクスター 986型(1996~2004年)
ポルシェがボクスターを発売したとき、少なくとも欧州では、ライバルが皆ひっくり返った。当初は、安くて扱いやすい911の弟分として見られていた。しかし、結果的にはロータスやTVRをはじめとする欧州ブランドを苦しめることになる。
2.5Lエンジンを積んだポルシェのエントリーモデル、986型ボクスターは、やがてスポーツカーとして各地の市場に定着。ライバルとの比較テストでは、20年以上にわたり上位に君臨している。ほとんどのドライバーは、上級装備と高出力に抗えずにボクスターSを買い求めるが、「素」のモデルでも十分に楽しめる。
中古車では、IMS(インターミディエイト・シャフト・ベアリング)とRMS(リア・メイン・シール)の状態に注意し、それらが修復された個体を探すこと。
ルノー・メガーヌ・セニック(1996~2003年)
いまやコンパクトMPVを世界的に展開しているメーカーはほとんどない。このカテゴリーを発明したのはルノーだと言えば抗議の電話がかかってくるかもしれないが、少なくとも欧州では、メガーヌ・セニックはコンパクトMPVというものを普及させ、十分に通用するのだと証明したと言っても過言ではない。
TVRサーブラウ(1996~2003年)
英国のスポーツカーブランドが、初めて自社のV8エンジンをライトウェイトスポーツカーに搭載したとき、これぞ「TVR」というモデルが生まれた。TVR唯一の「2+2」クーペ、サーブラウである。
4.0L 6気筒、4.2L V8、4.5L V8が用意され、バルブクリアランスを定期的にメンテナンスしていれば4.5Lが最も信頼性が高いとされている。中古車では、プラスチック製のボディパネルの凹み(修理が難しい)や、シャシーの腐食がないかどうかを確かめよう。
フォルクスワーゲン・パサートB5(1996~2005年)
5代目パサートは、大衆車ブランドのフォルクスワーゲンでもプレミアムな上級車を作ることができるんだと世界に示した。アウディA4とプラットフォームを共有し、紛れもない90年代風のスタイリング、上質なインテリア、そしてライバルがどうしたらいいかわからなくなるほど多くのエンジンとドライブトレインの選択肢を用意している。
現在、W8エンジンを積んだモデルは一角獣のようにレアな存在だが、20バルブ1.8T、VR5、V6(一部は四輪駆動)など、見つけるのがそれほど難しくないものも多い。
画像 輝かしい1990年代の名車たち【初代エリーゼ、996型911、E46 3シリーズ、アルファ156を写真で見る】 全120枚