1990年代後半を代表する名車 41選 前編 価値ある未来のクラシックカーたち

公開 : 2022.08.13 06:05

BMW 3シリーズ E46(1997年〜2006年)

E46が登場する以前から3シリーズは存在していたが、コンパクト・エグゼクティブカーとしての地位を確立したのはE46だ。内外装のデザインとフィールには、今日でも活きるテーマが設定されている。どのモデルもドライビングは良いものだが、M3は特にグッとくるものがある。

BMW 3シリーズ E46(1997年〜2006年)
BMW 3シリーズ E46(1997年〜2006年)

シトロエン・サクソVTS(1997~2003年)

タフで俊敏、そして手頃な価格の軽量ハッチバック。欧州ではサーキット用に改造されたものが多いため、希少価値が高まっている。1997年から2期に分けて製造され、どちらもヘルシーで信頼性の高い1.6Lエンジン(最高出力120ps)と5速トランスミッションを搭載している。

900kgしかない車体に対しては十分パワフルで、今日で言えば1200kgの車体に150psのエンジンを積んだものに相当する。それゆえ最高速度204km/h、0-97km/h加速7.9秒を実現したのだ。

シトロエン・サクソVTS(1997~2003年)
シトロエン・サクソVTS(1997~2003年)

ポルシェ911 996型(1997~2004年)

エンジンを初めて水冷化した世代ということもあり、996型の評判は低くなっているが、それはあくまで他者の評価である。賢く買えば、他の世代ほど高い金額を払うことなく、一流の911が手に入る。最後に道路でこのクルマを見たのはいつだろう?今となっては、結構レアな存在になっているのではないだろうか。

ポルシェ911 996型(1997~2004年)
ポルシェ911 996型(1997~2004年)

初代フォード・プーマ(1997~2001年)

初代プーマは、球根のような大きな目、くびれたウエストライン、丸みを帯びたリアエンド、曲線を描くサイドウィンドウなど、非常にキュートなルックスが特徴のクーペだ。そして、見た目だけでなくその走りにも注目したい。基本構造は質素なフォード・フィエスタのものだが、1990年代のフィエスタの走りに悪いところはなかったから、期待できないはずがない。

張りのあるスプリング、太いアンチロールバー、硬いリアアクスルなどにより足回りは強化され、運転するのが本当に楽しい。1.7Lエンジンでは最高出力125psを発生するなど、かなり特別なものだった。新車の時点で素晴らしかったプーマは、間違いなくクラシックカーとしての地位を確立している。

初代フォード・プーマ(1997~2001年)
初代フォード・プーマ(1997~2001年)

中古車における最大の敵はやはり錆で、アーチ、シル、トランクフロア、フロントガラスの周囲に崩れかけた金属がないかどうかチェックしよう。壊れやすいボトムエンドにも注意が必要。エンジンがノッキングしている個体には近づかないように。

日本では知名度は低いが、欧州では今だに愛されている名車で、フォードも新型コンパクト・クロスオーバーにプーマの名を与えている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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