1990年代後半を代表する名車 41選 後編 価値ある未来のクラシックカーたち
公開 : 2022.08.13 06:25
アルファ・ロメオ166(1998~2005年)
大きくて安いアルファが欲しいなら、フラッグシップの166を探すべきだろう。欧州向けの2.0直4ツインスパークエンジンの方が安いようだが、日本に正規輸入された3.0L V6の方が個性が強い。
ルノー・クリオ172(1999~2004年)
ルノースポールによるクリオのチューニングは見事なものだ。可変バルブタイミング機構を備えた172psの2.0Lエンジンを搭載。極端に遊び心がありながら、従来のホットハッチとは異なり、シャシー設定は穏やかで実用的なところが印象的である。
2002年から販売された172の「カップ」仕様では、車両重量が1021kgに抑えられ、サスペンションは剛性を高めてローダウン、前後バンパーにデザインの微調整が施された。エアコンとアンチロックブレーキは、軽量化とサーキット走行のために省略されている。
7代目トヨタ・セリカ(1999~2006年)
最終世代のセリカのシャープなスタイリングは、今でも新鮮に映る。MR-Sと同じ高回転型の1.8Lエンジンが搭載されており、もちろんシャシーも俊敏な動きを念頭に置いている。
ヴォグゾール・アストラ・クーペ・ターボ(1999~2005年)
7代目ヴォグゾール・アストラの2ドア仕様。これまではあまり見栄えのするものではなかったが、ベルトーネによるスタイリングが功を奏した。
ボディ剛性は標準車より20%高く、ハンドリングはなかなかに良好で、ターボモデルの場合は猛烈に速かった。現在ではなかなか手に入らないが、過小評価されがちな逸品である。
BMW X5(1999~2006年)
高級SUVの代表格とも言えるBMW X5は、5シリーズのような高級感を持ちながら、まるでセダンのように走ることができた。当時のライバルには真似のできない魔法のようなクルマである。
ローバー75(1999~2005年)
ローバー75は、ブリタニアが世界を支配し、男性がピンストライプのスーツとボーラーハットを着用していた「黄金時代」を思い起こさせるような英国車だが、実際には世紀の変わり目に誕生している比較的新しいモデルだ。往年のローバーを彷彿とさせるエクステリアと、ウッドとレザーの香りが漂う上質で落ち着いたインテリアが心を惹く。
BMWの傘下に入ってから初めて生産された75は、驚くほどよくできていて、下回りはかなり洗練されている。ボディシェルの剛性は高く、巧みなサスペンションは前輪駆動車には十分すぎるほどのロードマナーを与えている。
装備も充実しており、BMWの2.0LディーゼルやローバーのクリーミーなV6ガソリンなど、エンジンの選択肢も豊富だった。よく手入れされた良い個体が見つかれば、骨董品のような高級車を比較的安く手に入れることができるだろう。
画像 輝かしい1990年代の名車たち【インテグラ・タイプR、アルファ166、NBロードスター、アウディTTなどを写真で見る】 全120枚