高齢ドライバーの安全と健康がテーマ ホンダ、大分大学などと共同研究開始 事故ゼロ社会目指す
公開 : 2022.08.12 14:45
ホンダなどは、高齢ドライバーの認知機能や体調変化と運転能力との関係性について検証をするための共同研究をおこないます。
事故ゼロ社会を目指して
ホンダ、エーザイ、大分大学、臼杵市医師会は、高齢ドライバーの認知機能や日常の体調変化と運転能力との関係性について検証をするための共同研究契約を締結した。
近年、高齢化が進み、年齢による体調や運転能力への不安を理由に運転免許を返納することで移動の不便を感じるQOL(クオリティー・オブ・ライフ)の低下が社会的な課題となっている。
この共同研究では、日常の体調と運転中の状態を常に見守り、1人ひとりにあわせた安全と安心を提供することで、高齢ドライバーの安全と健康の維持向上、またその家族なども安心して生活ができる事故ゼロ社会の実現をめざす。
高齢者の健康データを収集するために、臼杵市医師会立市民健康管理センターにて健康診断と認知機能テストの一部を、大分大学医学部神経内科学講座にて主に認知機能テストを実施。被験者は大分県臼杵市に住む65歳以上100名。
認知機能テストには臨床診断のための画像検査と神経心理学的検査に加えて、エーザイの脳の健康度セルフチェックツールを使用する。
同時に、日々の体調データを対象者が装着するウエアラブルデバイスを用いて測定。
また、運転能力(運転認知行動と運転操作)を、臼杵市医師会立コスモス病院にて、ホンダのドライバー行動・状態モニタリング研究技術を活用したツールを使い計測することで、健康データや日々の体調と運転能力がどのような関係性を有しているのかを検証する。
今後、共同研究で得られた成果を生かして、日々の体調や運転行動などをモニタリングすることで、体調不良や運転に関わる認知機能低下の検知とお知らせのほか、体調や運転能力の変化にあわせた安全運転のアドバイス、健康促進のアドバイスをおこなうなど、新たなソリューションの創出に取組むという。