北欧発2シーターの電動スポーツカー 新型ポールスター6 2026年発売決定

公開 : 2022.08.18 06:05

ポールスターは、今年3月に公開した「O2」コンセプトを2026年にポールスター6として発売すると発表しました。2シーターの電動コンバーチブルで、800Vの充電システム、最高出力886psを謳います。

高性能のコンセプトモデルを市販化

今年初め、ポールスターがEVコンバーチブルの「O2」コンセプトを公開したとき、トーマス・インゲンラートCEOは、市販化しないのは「無責任」であると述べた。消費者の「圧倒的」な反響を受け、同社は今、まさに市販化を実行に移そうとしている。

O2コンセプトは、アルミニウム・プラットフォームをベースに電動格納式ハードトップを採用し、2026年に「6」という車名で発売される見込みである。ツインモーター/四輪駆動のパワートレインを搭載し、最高出力886psと最大トルク91.6kg-mを発生。0-100km/h加速3.2秒、最高速度250km/hを達成する。

ポールスターO2コンセプトの実車
ポールスターO2コンセプトの実車    AUTOCAR

同様の2シーターの電動スポーツカーは、アルピーヌロータスポルシェ、MGといったブランドからも今後数年間に発表される予定(テスラ・ロードスターは不透明)。その中でポールスター6は、長距離走行の快適性と高級感に重点が置かれることになりそうである。

ポールスターは、発売までの今後4年間でその全容を明らかにしていくが、すでに関心のある顧客には生産枠を提供し始めている。

電動オープンカーというアイデア

O2コンセプトでは、新型ポールスター5用に開発したアルミニウム・プラットフォームを流用している。同社は以前、「スーパーカーレベル」のボディ剛性を実現すると述べていた。

デザインとしては、新型5のベースにもなったコンセプトモデル、プリセプトからインスピレーションを得ている。インゲンラートCEOによると「高級スポーツブランド」としてのイメージをさらに強化することと、社内開発を促進することの2点を目的に開発されたという。彼は次のように語っている。

ポールスターO2コンセプトの実車
ポールスターO2コンセプトの実車    AUTOCAR

「そのエネルギーとビジョンが当社の原動力になっていることは間違いありません。ポールスター5でプリセプト・コンセプトを実現したのも、あえてそのビジョンを掲げて進んだ結果なのです」

O2の市販化については、「パッケージングとその構造から、このようなクルマを生産に移すことは可能です」と答えた。

「電動ドライブトレインは、スポーツカーにとって素晴らしいものです。そして、オープンルーフのコンセプトで誰もが夢見る『新鮮な空気、風、自然との距離』を実現するためには、電動ドライブトレインがぴったりです」

「電気の推進力は絶対にロードスターに合うはずなので、将来ロードスターを走らせるときは電気でなければならないと太鼓判を押したいですね」

O2の全長は約4600mmと、5より大幅に短く、ホイールベースも約400mm縮小されている。これは、5のスケートボードシャシーのフロアにある、後席レッグルーム用のスペースを取り除いたことによるものだ。

その結果、高剛性を維持しつつ、高いハンドリングとダイナミクス22インチのホイールを装着し、空力に配慮したボディワークが特徴。空気の流れを改善し、車両後方の乱流を減らすことで航続距離を向上させるよう設計されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

コメント

おすすめ記事

 
×