KTM レース由来の軽量スポーツカー、ニュルで発見 シャープなボディに5気筒ターボ搭載

公開 : 2022.08.18 18:45  更新 : 2022.08.18 20:08

二輪車の製造で知られるオーストリアのKTMは、レーシングカーの「クロスボウGT2」をベースとした公道向けの四輪車を開発中です。そのプロトタイプがニュルブルクリンクで目撃されました。

レーシングカーを公道向けに

レーシングカーや二輪車のメーカーとして知られるオーストリアのKTMは、新型の軽量スポーツカーとして「クロスボウGT2」の公道向けモデルを開発している。KTMにとって、2008年発売のクロスボウ(X-Bow)に続く、2台目の市販四輪車となる。

今回、ドイツのニュルブルクリンク・サーキットでテスト中のプロトタイプをカメラが捉えた。従来のクロスボウとは大きく異なるスタイリングが確認できる。

ニュルブルクリンクで目撃されたKTMクロスボウGT2のプロトタイプ
ニュルブルクリンクで目撃されたKTMクロスボウGT2のプロトタイプ    AUTOCAR

以前に寒冷地で目撃されたときよりもリアスポイラーが小さくなり、デザインを隠すためのカモフラージュも減ってきた。また、彫りの深いシャープなボディサイドとカーボンファイバー製スプリッター、そして大型のリアディフューザーが採用されている。

現行のクロスボウGT2はサーキット専用のレーシングカーで、搭載されるパワートレインはアウディRS3と同じリアマウントの2.5L 5気筒ターボエンジン。最高出力600psと最大トルク73.4kg-mを発揮する。

このパワーは、7速シーケンシャル・トランスミッションとLSDを介して後輪に伝達される。

開発中の公道向けモデルで、レース仕様の性能を受け継ぐかどうかについては、まだ明らかにされていない。

レース仕様の基本的な構造としては、ダラーラ設計の80kgのカーボンファイバー・モノコックをベースに採用。FIA公認のスチール製ロールケージも装備され、KTMは「2008年から十数回のクラッシュテストを行ってきた」としている。

カーボンファイバー製の「戦闘機」風のキャノピーから乗降でき、サイドの小さなウィンドウはフルオープンにすることが可能。

レース仕様のクロスボウGT2の乾燥重量は1048kg。公道仕様ではホモロゲーションに必要な追加装備により、若干重くなることは間違いないが、開発陣は社内のレースチームと協力し、「軽量化にフォーカス」していくとのこと。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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