トップ争いに加われる実力 日産アリア 63kWh アドバンスへ英国試乗 高質感の走りと車内

公開 : 2022.08.27 08:25

多くのライバルを凌駕するインテリア

インテリアの華やかさと実用性の高さは、多くのライバルを凌駕する。試乗車はエントリーグレードということで、電動でスライドするセンターコンソールは備わっていなかったが、雰囲気には上品さが漂う。

滑らかなダッシュボードの上には、高精細なデュアルモニターが据えられている。素材の質感もいい。

日産アリア 63kWh アドバンス(英国仕様)
日産アリア 63kWh アドバンス(英国仕様)

下側のレイヤーには、未来的な触感フィードバックを備えた、タッチセンサー式のエアコン用操作パネルがレイアウトされる。点灯と振動で操作がわかりやすいものの、強めにボタン部分を押す必要があり、フラットだから運転中は目線をそらさざるを得ないが。

従来の日産車と比べれば、車内の印象は別物といえるほど。やや高めの価格にふさわしい。

新しいアリアは、フォルクスワーゲンボルボだけでなく、メルセデス・ベンツBMWといったブランドの首脳陣を悩ませるほど、明確な差別化と強みを獲得していると思う。英国編集部としても、高得点を与えたいほど。

車重が重くなり、大きな駆動用バッテリーを搭載したツインモーター版のe-4orce(イーフォース)の仕上がりは、まだ未確認。航続距離を不満なく伸ばし、洗練性を損なうことなく動的能力を高めているのか、掛かる期待は大きい。

日産アリア 63kWh アドバンス(英国仕様)のスペック

英国価格:4万1845ポンド(約648万円)
全長:4595mm
全幅:1850mm
全高:1655mm
最高速度:160km/h
0-100km/h加速:7.5秒
航続距離:402km
電費:6.3km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1917kg
パワートレイン:AC誘導同期モーター
バッテリー:63kWhリチウムイオン(実容量)
急速充電能力:130kW
最高出力:218ps
最大トルク:30.5kg-m
ギアボックス:シングルスピード

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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