2億円スーパーカーの風格 新型アストン マーティンDBR22 最高速度300km/h超
公開 : 2022.08.23 06:45
アストン マーティンは、予定生産台数10台の限定モデル、DBR22の実車を米国で公開しました。最高出力715psの5.2L V12エンジンを搭載した「スピードスター」です。
屋根なし、窓なし 10台限定のスーパーカー
アストン マーティンは、米カリフォルニア州で開催のモントレー・カー・ウィークで、新型DBR22を披露した。
DBR22は、同社のオーダーメイド部門である「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念して開発されたスピードスターで、1950年代に活躍したレーシングカーへのオマージュとされている。
アストン マーティンのヴァルカン、ヴァンテージV600、ヴィクターなど、少量生産ないしワンオフ車に続く、V12エンジン搭載の限定生産モデルとなる。同社は、伝統的なコーチビルドの手法と「最先端」の製造技術を融合させ、Q部門の可能性を「祝福」するものとしている。
予定される生産台数は、アストン マーティンのQ部門設立10周年にちなんで10台のみ。価格は1台あたり約150万ポンド(約2億4000万円)とされている。
Q部門は、こうした希少車の開発だけでなく、アストン マーティンの量産車のカスタマイズやパーソナライズも手掛けてきた。
デザインとしては、1959年のル・マンで優勝したDBR1やDB3Sから影響を受けたレトロな雰囲気が特徴的。量産車とは異なる、独自のスタイリングを採っている。
リアのエアロダイナミクスを高めるツインナセル(2つの隆起)、カーボンファイバーのブレードが付いたフロントグリル、14本スポークの22インチセンターロックホイール、ラップアラウンド型テールライトなど、昨年発売されたV12スピードスターとは容易に見分けがつけられる仕様となっている。
最高出力715psのV12 最高速度318km/h
搭載されるパワートレインは、V12スピードスターと同じ5.2L V12ツインターボ。最高出力715psと最大トルク76.7kg-mを発生するようにチューニングされており、このパワーとトルクは独自のキャリブレーションを施した8速ATを経由してリアアクスルに送られる。結果、0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は318km/hとなる。
アストン マーティンは、「ドライバーとこのエンジンの間にあるのはスリップストリームだけで、強烈な感覚を呼び起こします」と述べている。
インテリアも特注のデザインだ。2つのデジタルディスプレイを備えたダッシュボード、カーボンファイバー製バケットシート(素材と色のバリエーションが豊富)のほか、カーボンファイバーをふんだんに使用したレーシーなレイアウトとなった。
アストン マーティンによると、DBR22は「素っ気ないレーサー」ではなく、「公道でもサーキットでも運転するのが楽しい」モデルであるという。
また、DBR22に見られるデザイン要素は、今後の量産車にも導入される可能性があるとのこと。同社のチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマンは、DBR22について次のように語っている。
「DBR22は、スピード、敏捷性、スピリットに満ちた熱血、純血のアストン マーティン・スポーツカーであり、将来のアイコンの基礎となるマシンだと考えています」