記憶に残るクルマといえるのか マツダCX-5(1) 長期テスト 2.5L自然吸気のSUV
公開 : 2022.09.04 09:45 更新 : 2022.10.26 08:35
追加する必要がないほど装備は充実
それ以外の部分は、筆者の日常へ既に馴染んでいる。内装は高級なナッパレザーで仕立てられ、カラーもダークブラウンでスマート。子どもたちは、チョコレート・ブラウンなどと呼んでいる。
トリムグレードは、英国では最上級に当たるGTスポーツ。ちなみに、ほかにSE-Lとニューグランド、スポーツ・エディション、スポーツブラック・エディションの4種類がある。
GTスポーツの場合、19インチのアルミホイールにヒータとベンチレーション内臓のシート、熱線入りステアリングホイール、アダプティブLEDヘッドライト、360度カメラ、ヘッドアップ・ディスプレイなど装備は至って充実。不足はない。
結果として、選ばれたオプションはボディカラーのみとなった。マツダの考えも同様なようで、英国版のホームページにあるコンフィギュレーターへ飛んでみても、選べるのはキーフォブ(キーの筐体)などしかない。
CX-5 GTスポーツの英国価格は3万3675ポンド(約555万円)から。最も上級な2.5Lエンジンを選ぶと、3万7785ポンド(約623万円)へ上昇する。安くはないが、ライバルと比べるとお手頃かもしれない。
記憶に残るクルマといえるのか
既に筆者が鍵を受け取ってから1600kmほどを走行しているが、幾つかの長所も発見している。荷室の明るい照明は有用だし、40:20:40に分割して倒せる後席の背もたれは、テールゲート側からでも操作が簡単。長尺の荷物も積みやすいはず。
クルマとして際立つ強みではないかもしれない。それでも、ファミリーSUVに求められる能力、実用性を下支えしてくれる機能だと思う。
クルマ好きから一目置かれる素晴らしいブランドのSUVとして、CX-5からマツダらしさを感じ取ることはできるだろうか。記憶に残るモデルといえるのか、これからの長期テストで確かめてみたい。
セカンドオピニオン
マツダCX-5の動的能力を、英国の峠道で確かめたことがある。路面は濡れていたが、このサイズのSUVとしては例外的に、遥かに自信を感じながら運転することができた。その能力に疑いの余地はない。
一方で、このセグメントではランニングコストも大切な要素となる。褒めにくい燃費が、今後の印象へどのように影響するだろうか。 Felix Page(フェリックス・ペイジ)
テストデータ
テスト車について
モデル名:マツダCX-5 2.5 AWD GTスポーツ・オート(英国仕様)
新車価格:3万7785ポンド(約623万円)
テスト車の価格:3万8365ポンド(約633万円)
オプション装備
メタリック塗装:580ポンド(9万6000円)
テストの記録
燃費:10.9km/L
故障:なし
出費:なし