次期メルセデス・ベンツEQG 新バッテリー搭載で航続距離延長 ゲレンデのEV版

公開 : 2022.08.25 18:05

メルセデスが開発中のGクラスのEV版、新型「EQG」に市販車初のバッテリー技術が採用されることが明らかになりました。容量と重量を抑えながら、航続距離を伸ばせるといいます。

GクラスのEVに市販車初のバッテリー技術

メルセデス・ベンツが開発中のEV「EQG」は、航続距離を延長する新しい高シリコン含有バッテリーを搭載する、同社初のモデルになるようだ。

内部関係者によると、2025年に発売予定のEQGは、ワンオフのEQXXコンセプトで予告されたバッテリー技術を、市販車で初めて採用する予定であるという。その後、他のEQモデルにも導入される見込みだ。

メルセデス・ベンツEQGコンセプト
メルセデス・ベンツEQGコンセプト    メルセデス・ベンツ

新型バッテリーは、米シラ・ナノテクノロジーズ社と共同で開発されたもの。シリコンアノードを使用しており、一般的なグラファイトアノードを採用した従来のEQモデルのバッテリーと比較して、セル単位でエネルギー密度を20~40%向上させ800Wh/l以上を実現したとされている。

メルセデス・ベンツによると、シリコンアノード・バッテリーは、「任意のスペースに、現在よりも多くの電気エネルギーを蓄える」ことができるという。大容量のバッテリーに頼ることなく、航続距離を伸ばすことが可能になる。

現在EQSに搭載されている90kWhと107.8kWhのバッテリーに対して、EQXXコンセプトに採用された試作バッテリーは100kWhの容量を持つという。そのバッテリー重量は495kgと言われている。

次期EQGでは、Gクラスのラダーフレーム・シャシーを改良し、バッテリーの重量増に対応すべく全面的に再設計される。

昨年のミュンヘン・モーターショーでコンセプトカーとして公開されたEQGは、4基の電気モーター(フロントに2基、リアに2基)を搭載する予定。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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