最高の内燃機関は? エンジン・オブ・ザ・イヤー歴代受賞機 日本メーカーも健闘
公開 : 2022.08.27 06:05
BMW 3.0Lツインターボ(2007年)
2007年はBMWにとって嬉しい年だった。3.0Lツインターボが総合優勝を果たし、2.5L直6(ベスト・ニュー・エンジン)と5.0L V10(ベスト・パフォーマンス)がそれぞれ部門賞を獲得したのだ。
BMW 335iに搭載されたエンジンのレビューで、AUTOCARはこう述べた。「実に例外的なものである。あらかじめ知らされていなければ、このエンジンがターボチャージャー付きであることは、ほとんど分からないだろう」
BMW 3.0Lツインターボ(2008年)
3.0L直列6気筒ツインターボが2年連続で首位を獲得。また、4.0L V8(3.0L~4.0L)、5.0L V10(4.0L以上)、2.0Lツインターボディーゼル(ベスト・ニュー・エンジン)とBMW-PSA 1.6L(1.4L~1.8L)がそれぞれ部門賞に輝いた。当時、BMW-PSAの独仏共同開発ユニットは、ミニ・クーパーSとクラブマン、プジョー207と308に採用されていた。
フォルクスワーゲン 1.4L TSI(2009年)
2009年のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーでは、フォルクスワーゲンの1.4L TSIが栄冠に輝き、BMWの独占は幕を閉じた。ガソリン直噴エンジンにターボチャージャーとスーパーチャージャーを組み合わせた「ツインチャージャー」と呼ばれる機構を採用。高回転域でも低回転域でもパワーを発揮しつつ、効率を高めるというものだった。
ツインチャージャーは総合優勝に加え、ベスト・グリーン・エンジンと1.0L~1.4Lの部門でベストエンジンに選ばれた。写真は、フォルクスワーゲン・グループのガソリンエンジン開発責任者であるリュディガー・ツェンゲル博士の受賞の様子。
フォルクスワーゲン 1.4L TSI (2010年)
2010年もフォルクスワーゲンのツインチャージャーが受賞。スーパーチャージャーとターボチャージャーを併用することで、通常のパワーデリバリーの「山」と「谷」を巧みに回避し、パワフルな自然吸気エンジンのようなフィーリングを実現している。
当時、このユニットはフォルクスワーゲン・ポロGTI、セアト・イビサFRやクプラ、スコダ・ファビアvRSなどに搭載されていた。なお、この年、フィアットの1.4Lマルチエアがニュー・エンジン・オブ・ザ・イヤーに選ばれている。