最高の内燃機関は? エンジン・オブ・ザ・イヤー歴代受賞機 日本メーカーも健闘

公開 : 2022.08.27 06:05

フェラーリ 3.9L V8(2016年)

2016年から、フェラーリの3.9LツインターボV8エンジンの4連覇が始まる。パフォーマンス・エンジン、ニュー・エンジン、3.0L~4.0Lの各部門賞、そして総合賞と、4つの受賞となった。インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの共同議長を務めるグラハム・ジョンソンは、「効率、性能、柔軟性の面で、ターボエンジンの大きな飛躍となる」と述べている。

フェラーリ 3.9L V8
フェラーリ 3.9L V8

フェラーリ 3.9L V8(2017年)

ジョンソン共同議長はこう続けている。「現在生産されているエンジンの中で最高のものであり、歴代の名機の1つとして永遠に記憶されるだろう」

AUTOCARは、認識できるようなラグがなく、通常は自然吸気ユニットに限られるレブハングリーな性質を持っていることを賞賛した。このエンジンは最高出力670psを発生しながら、10.5km/lという公式複合燃費を達成している。

フェラーリ488 GTB
フェラーリ488 GTB

フェラーリ 3.9L V8(2018年)

このようなエンジンは、もっと詳細に説明する価値があるだろう。488 GTBに搭載されるF154 CBは、90度のバンク角、フラットプレーンクランクシャフト、オーバースクエアシリンダーデザイン、各シリンダーバンクに1基ずつ、計2基のIHIツインスクロールターボチャージャーを備えた3.9L V8である。6200rpmから8000rpmで670ps、3000rpmで最大77.5kg-mを発生。0-97km/h加速は3.0秒、0-240km/h加速は13.3秒と、驚異的な速さを誇る。

フェラーリ488 GTB
フェラーリ488 GTB

フェラーリ 3.9L V8(2019年)

当時のAUTOCARはこう書いている。「488 GTBを現時点で最高のターボエンジン車にしたことは、フェラーリの大きな功績である。最近、複数のメーカーが自然吸気からターボに移行したが、その中でも488のエンジンはラグが少なく、中速域を過ぎたと思ったら8000rpmのリミッターに突入するなど、トップエンドに向かって抜けるように回るのが特徴だ」

フェラーリ3.9L V8(2019年)
フェラーリ3.9L V8(2019年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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