小さくて何が悪い? 忘れがたい小排気量エンジン搭載車 18選 ファッショナブルな1台も
公開 : 2022.09.04 06:05 更新 : 2022.09.26 14:36
ケータハム・セブン160 – 660cc
ロータスからセブンの生産を引き継いでから40周年を記念して、ケータハムはセブンの基本に立ち返った160を発表した。この車名は、160ps/トンというパワーウエイトレシオに由来する。スズキが開発した660ccの直列3気筒ターボを搭載し、81psを発揮。少々頼りなく思えるかもしれないが、0-97km/h加速6.5秒、最高速度160km/hを達成することができる。
このように小さなエンジンを選んだ狙いは、絶対的なパワーではなく、セブンならではのハンドリングに焦点を当ててもらうことだった。中速域で十分なトルクを発揮するスズキのエンジンは、まさに最適解であり、リアアクスルもスズキ・ジムニーから流用した旧式のライブアクスルを採用している。
スズキ・カプチーノ – 657cc
日本独自の規格により、軽自動車はユニークな進化を遂げている。小型車につきまとう難問を解決すべく、興味深いアイデアが次々と生み出されてきたが、スズキ・カプチーノは軽自動車の究極の形態の1つと言える。サイズ、スタイル、スタンス、すべてにおいて完璧で、モダンなスポーツ・フィーリングを実現している。
657ccの3気筒ターボから64psのパワーを引き出し、0-97km/h加速は11.3秒を誇る。ルーフを下ろし、小さなエンジンで前輪を転がすのは代えがたい体験となる。
タタ・ナノ – 624cc
2008年に発売されたタタ・ナノは、小排気量のパラレルツインエンジンよりも、価格の安さで有名になったクルマだ。原付やバイクが主流のインドで手軽に購入できるよう、20万円台で販売されていたのだ。
しかし、消費者の嗜好が変化して高品質なものを求めるようになっため、チープさを隠しきれないナノの売れ行きは芳しくなかった。肝心のエンジンはというと、インドの排ガス規制「BS4(バラート・ステージ4)」に適合していたものの、わずか38psという出力ではスズキ・アルトのようなライバルに太刀打ちできない。
ナノの生産は2018年6月に終了するが、総生産台数は約30万台で、当初の年間販売台数25万台からは程遠いものだった。
スマート・フォーツー – 599cc
スイスの時計メーカーであるスウォッチは、当初フォルクスワーゲンとの提携を模索していたがまとまらず、やがてメルセデス・ベンツと組んで「スマート」というブランドを立ち上げることになった。そこから生まれたフォーツーは、街中での取り回しが抜群に良い小型車として発売された。全長が一般的な乗用車の車幅と同じくらいなので、駐車場所を選ばない。
このサイズを実現できた理由は、599ccの3気筒エンジンをリアアクスルの後ろに搭載したコンパクトな設計にある。ターボの助けもあり最高出力55psを引き出せるが、0-97km/h加速は17.9秒、最高速度は135km/hと、パフォーマンスは低調。セミATの変速は遅く、ショックも小さくないが、多くの人々に愛された。