シトロエンC5 Xは、セダン/ワゴン/SUVのいいとこ取り? 価格/サイズ/内装を解説 10/1発売
公開 : 2022.08.30 06:16
進化版「魔法の絨毯」 最低地上高は?
車体構造は、ステランティス・グループのEMP2プラットフォーム。
2785mmのロングホイールベースにより、とくに後席のニースペースを、先代にあたる「C5セダン」から66mm拡大。車内に一度入ってみれば、足元が広いと分かる空間が確保されている。
足回りは、“魔法の絨毯”と形容されるシトロエン独自のハイドロニューマチックサスペンションの流れをくむ「プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)」を全車に標準装備。
ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組み込むことで、従来のシステムでは吸収しきれなかったショックを抑制し、フラットライドを実現する。
そして、プラグイン・ハイブリッド仕様には、それをさらに進化させ、走行モードに応じてダンパー内の油圧を可変制御する「アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンション」を初採用。これが、進化した魔法の絨毯である。
4つのモードを選べるこのサスペンションは、まるで“路面を飛んでいるかのような”フィーリングにするため、走行中のダンピングを弱めるとともに、コーナリングにも対応。
速度域・路面状況に応じて柔軟なダンピング調整が可能となり、フラッグシップにふさわしい極上の乗り心地を実現する。
またSUVらしさという点では、直径720mmの大径タイヤを履いたことで、165mmの最低地上高を確保している。
ガソリンか、PHEVか 充電時間は?
C5 Xのパワートレインは2種類。「1.6L PHEV」仕様と「1.6Lガソリン」仕様が用意された。
PHEV仕様は、ガソリン・エンジンの存在により、バッテリー残量を気にすることなく長距離ドライブを楽しめる。
エンジン形式は、1.6L 直4ターボ(180ps/25.5kg-m)。これにフロントモーター(110ps/32.6kg-m)を組み合わせ、システムトータルで225ps/36.7kg-m(本社公表値)を発揮。
PHEV専用の電動対応型8速ATである「e-EAT8」を搭載するほか、トルクコンバーターに代わる湿式多板クラッチにより、エンジンとモーターのスムーズな動力伝達で前輪を駆動する。
バッテリーは、12.4kWhのリチウム・イオンバッテリーをリアトランク下部に積む。EV走行可能距離は65kmで、平均的な1日あたりの走行距離をカバー。
充電時間の目安は、普通充電器(200V 3kW)で約5h 、ウォールボックスタイプ(200V 6kW)で約2.5hだ。
ドライブモードは、モーター走行する「エレクトリックモード」、エンジンとモーターを活用する「ハイブリッドモード」、乗り心地を重視した「コンフォートモード」、高出力の走りを楽しむ「スポーツモード」の4つ。
前述のアドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンションは、PHEV仕様のドライブモードに連動して乗り心地を調整する。
また、住宅街などでEV走行をするために、エンジン走行で発電した電力を蓄電する「e-SAVE」機能を新搭載した。
なおガソリン仕様は、180ps/25.5kg-mのピュアテック1.6L直4エンジンと、8速オートマティックの組み合わせだ。