アルピナXB7試乗 B7に通じるアルピナの流儀+SUVのカジュアルさ

公開 : 2022.10.27 05:45

B7に通じる流儀とSUVのカジュアルさ

エンジン回転の高まりや8速オートマティックのギアさばきはそこに着目していないとわからないくらいスムーズで、しかしいつの間にかけっこうなスピードに達している。

XB7は走行状態によって車高を自在に変えるエアサスを装備しているが、まったく反発を感じない乗り心地は気体というより流体を思わせる。

アルピナXB7はSUV由来のカジュアルさも備える
アルピナXB7はSUV由来のカジュアルさも備える    アルピナ

このナチュラルでビシッと直進する走行フィールのまま、アルピナが標榜している290km/hという「巡航最高速度」に軽々と達してしまうのだろう。

その点ではXB7のキャラクターはB7リムジンにも通じている。

だがそれでいて「ちょっと近くのコンビニまで乗っていこうか」という気にさせてくれる点がB7リムジンとの違いであり、SUV由来のカジュアルさなのだと思う。

例えばオートキャンプ場で最高レベルのグランピングを楽しもうと思ったら、アルピナXB7はその究極の選択肢となるに違いない。

今回XB7をドライブしている最中ふと、現行B3と2台持ちするとバランスがいいだろうなと思った。

3列シートで包容力があり遊べるXB7と、アルピナの伝統的なブランドイメージを背負ってきたB3。

この2台はスポーティに端を発し、徐々にプレミアムの度合いを高めてきたアルピナというブランドを端的に把握するのに最適なのである。

アルピナブランドそのものや内燃機関などの「期限」が気になる昨今だが、洗練されたパワートレインと最高レベルのシャシーを味わい尽くす意味でも、今アルピナをチョイスするのはありだろう。

アルピナXB7のスペック

価格:2528万円
全長:5165mm
全幅:2000mm
全高:1830mm
ホイールベース:3105mm
車両重量:2580kg
パワートレイン:V型8気筒4400ccターボ
最高出力:621ps/5500-6500rpm
最大トルク:81.6kg‐m/2000-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

アルピナXB7
アルピナXB7    アルピナ

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

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