ホールデン 知る人ぞ知る豪州初の自動車メーカーをさっくり解説
公開 : 2022.09.10 06:05
ピーター・ブロック
オーストラリアの有名なレーシングドライバー、ピーター・ブロック(1945~2006年)は、約40年にわたりモータースポーツにおけるホールデンの代名詞となった。
レースと販売
ホールデンはブロックの活躍を利用し、5.7L V8を搭載した4ドアのモナロGTSを販売。レースにおける「日曜日に勝って、月曜日に売る」精神を積極的に取り入れたのである。
レーサー
ホールデンは、フォードとともにオーストラリア・ツーリングカー選手権とV8スーパーカー選手権を牽引した立役者である。
分割
1980年に登場した新型WBでは、乗用車シリーズと商用車シリーズが分割された。
コモドールSSグループA
ホールデン・コモドアSSグループAは、4.9L V8を搭載し、ツーリングカーレース用のホモロゲーションモデルとして製造された。
逆境
ホールデンにとって不利な為替レートによるパワートレインのコスト上昇が引き金となり、財政は悪化。自動車とエンジン事業の再編成・分離が行われる。品揃えを補うため、多くのモデルが他社から輸入された。
1990年代、ホールデンのラインナップはコモドアを中心に展開する。1997年のコモドアVT(写真)は、フォード・ファルコンのスタイリングを嫌った消費者に受け、ベストセラーとなった。このコモドアはオペル/ヴォグゾール・オメガとの関係性が深い。
コモドアシリーズの拡大
コモドアは、セダンだけでなくステーションワゴンやユートモデルも生み出された。
HSV GTS 300i
2000年に登場したHSV GTS 300iは、最高出力400psの5.7L V8を搭載している。生産台数は117台。
モナロ
モナロはホールデンで最もリスペクトを集めている車種の1つだ。3代目モナロは2001年、24年ぶりに復活した。
モナロのユートモデル
大型のV8エンジンをフロントに搭載し、リアを軽くしたテールハッピーなモデルで、「マルー」と呼ばれた。
英国
ホールデンは英国でもヴォクスホールブランドから販売された。写真のVXR8は、V8エンジンを搭載したコモドアである。
輸入車
1990年代半ばになると、トヨタとのOEM契約が終了し、欧州のコルサ、アストラ(写真)、ベクトラなど当初現地で組み立てられていたモデルも、後に輸入されるようになった。
クルーズ
初期のホールデン・クルーズは、海外仕様のスズキ・イグニスのリバッジエンジニアリングであったが、後にシボレーベースのモデルとなる。