価格度外視で欲しくなる フォルクスワーゲンID.バズへ試乗 航続410kmのEVミニバン 前編

公開 : 2022.09.12 08:25  更新 : 2022.09.12 11:35

最高出力は203ps、最大トルクは31.6kg-m

ボックス形状のボディということで、車内空間は広大。リアシートを起こした状態で1121Lの荷室容量があり、折りたためば2123Lへ拡大できる。倒したリアシートの背もたれに高さを揃えるフロアボードを取り付ければ、完全なフラットにもなる。

英国のオプションには、ミニキッチンとベッドも用意されている。荷室部分に、整然と搭載できるという。

フォルクスワーゲンID.バズ・スタイル(欧州仕様)
フォルクスワーゲンID.バズ・スタイル(欧州仕様)

ドライブトレインに関しては、MEBプラットフォームをベースにする既存モデルへ準じる。最高出力203ps、最大トルク31.6kg-mを発揮する1基の駆動用モーターがシャシー後方に搭載され、後輪を駆動。駆動用バッテリーは77kWhのリチウムイオンだ。

航続距離と英国価格は、エントリーグレードのライフで415kmと5万7115ポンド(約942万円)、ミドルグレードのスタイルで410kmと6万1915ポンド(約1021万円)から。初回限定の1stエディションは、410kmで6万2995ポンド(約1039万円)になる。

車重は2502kgと軽くなく、カタチが四角いため見た目の印象は大きい。全長は4712mmと、フォルクスワーゲン・パサートと同じくらい。全幅は1985mm、全高は1937mmと、英国の道では少々幅に気を使う。

正面面積も大きいわけだが、空気抵抗を示すCd値は0.29。驚くほど優れている。

Aピラー部分には、死角を減らすため三角窓が備わる。前方の視認性は悪くなく、取り回しは想像するほど難しくない。ホイールベースは約3mと長く、大きなタイヤがボディの四隅に位置している。強い存在感に一役買っている。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

価格度返しで欲しくなる フォルクスワーゲンID.バズへ試乗 航続410kmのEVミニバンの前後関係

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