フェラーリ参入で再注目! 超高級SUV「プロサングエ」と「ロールス・ロイス・カリナン」 3つの共通点
公開 : 2022.09.14 09:35 更新 : 2022.09.14 09:35
3. リアシートは非日常のため
「プロサングエ」と「カリナン」の3つ目の共通点として伝えておきたいのが、後席乗員の扱い。
他の多くの高級SUVでは、リアシートは広さ、実用性を主眼に置いたスペース。家族連れでも乗れる、日常使いもできるためのパッケージと言い換えてもいい。
しかし、フェラーリ・プロサングエの定員は5人ではなく4人。つまり2つの後席は独立したシートとなっている。
それにデザインの面でも4つのシートに、明確な優劣をつけていない。
これは、フェラーリがプロサングエに「スポーツカー」という言葉を用いた件と関わっており、助手席、後席のすべてのシートでスポーツドライビングを楽しめるというメッセージ。日常ではなく、非日常を楽しむための後席なのだ。
「カリナン」の後席は、もはや説明不要。ウイスキーグラスが収納できるキャビネットやクールボックスが備わり、天井を見上げれば、あたかも星空のようにLEDが散りばめられた仕様もオーダーできる。
ご存知のように本来のロールス・ロイスの世界は、運転手付きの生活を送る人のためのもの。主役はあくまで後席。非日常の世界のための後席を用意したのが、2車の共通点だ。
まだまだ増える? 超高級SUV
超高級ブランドから誕生する「超高級SUV」だからこそ、ブランドの個性・歴史が、詰め込まれている。
フェラーリ・プロサングエ、ロールス・ロイス・カリナンは、数ある高級SUVのなかでも、数少ない「V12」「観音開きドア」「非日常の後席」という3つの要素を揃って採用した。
スポーツ、ラグジュアリーとキャラクターは異なるけれど、頂点ブランドが示す1つの方向性を示したのかもしれない。
ポルシェのように複数のSUVラインを揃えるブランドも出てきたから、今後はさらに新しい価値観を提供するモデルが現れる可能性もある。拡大する高級SUVの市場を見ていくうえで、今回の3つのキーポイントは1つの基準を示すものとして捉えておきたい。