エリザベス女王追悼特集 クルマに彩られた人生 23枚の写真で振り返る

公開 : 2022.09.18 06:05

ロールス・ロイス・シルバーレイスLWB

1956年2月、ナイジェリアを初めて訪れた女王とエディンバラ公は、この1952年製ロールス・ロイス・シルバーレイスLWBであちらこちらを移動していた。このクルマはカノ首長のアルハジ・モハメド・サヌシ1世が所有していたもの。

ロールス・ロイス・シルバーレイスLWB
ロールス・ロイス・シルバーレイスLWB

デイムラー・コンクエスト

1957年のロイヤル・アスコット競馬に参加した女王が、チャールズ皇太子とアン王女を伴い、デイムラーに乗っているところを撮影した写真。女王はクルマが好きだったのかもしれないが、それをはるかにしのぐのが馬と競馬への愛であった。

彼女の馬は70年間、ロイヤル・アスコットに毎年欠かさず参加し、何度も優勝している(最近では2020年)。

デイムラー・コンクエスト
デイムラー・コンクエスト

ランドローバー・シリーズ1

女王はランドローバーとの付き合いが長く、何十年にもわたって多くのモデルを所有してきた。写真は1957年、女王とエディンバラ公が英国海軍のセントー級航空母艦HMSアルビオンの飛行甲板を見学している様子。

ランドローバー・シリーズ1
ランドローバー・シリーズ1

ランドローバー・シリーズ1

女王と公爵にとって、ランドローバーのどこにでも行ける走破能力だけでなく、車高の高さも競馬を見るときに役に立ったのだと思われる。

ランドローバー・シリーズ1
ランドローバー・シリーズ1

ヴォグゾールPAクレスタ・フライアリー・エステート

女王お気に入りの愛車の1つに、1961年製のヴォグゾール・クレスタ「MYT1」があった。愛犬のコーギーを乗せることができるスペースが気に入ったのだろう、定期的に運転していた。

このナンバープレートは、エディンバラ公がユーモアを込めて特別に注文したと言われているが、正確な意味は公式には不明である。2022年9月13日、女王の棺は空軍のC-17輸送機でエディンバラからノースボルト空軍基地に運ばれ、ジャガー・ランドローバーが女王の意見を取り入れながら王室と共同で開発した新しい霊柩車に迎えられたようである。その霊柩車に続いて、「MYT1」のナンバープレートを付けた新型レンジローバーL460(Mk5)が、アン王女とその夫ティム・ローレンス元海軍中将を乗せていた。

ヴォグゾールPAクレスタ・フライアリー・エステート
ヴォグゾールPAクレスタ・フライアリー・エステート

アストン マーティン工場

戦時中の訓練を受けていた女王は、自動車だけでなく、その仕組みや製造方法にも深い関心を寄せ、数十年にわたり多くの自動車工場を訪問してきた。この写真は、1966年4月にニューポート・パグネルにあるアストン マーティン・ラゴンダの工場を見学しているところだ。

このときアストン マーティンは、6歳の息子アンドリュー王子のために、スポーツカーDB5を贈呈した。もちろん実車ではなく小型化したもので、12Vのバッテリー2個を動力源とし、15km/hくらいまで出せる。同社はこれと同じものを、イラン国王の息子であるレザーに贈ったことがある。

アストン マーティン工場
アストン マーティン工場

1969年には、チャールズ皇太子の21歳の誕生日に、女王がDB6ヴォランテを贈ることになった。このクルマは2011年4月29日、ウィリアム王子とケンブリッジ公爵夫人キャサリンの結婚式の際に、バッキンガム宮殿にサプライズ登場している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事