エリザベス女王追悼特集 クルマに彩られた人生 23枚の写真で振り返る

公開 : 2022.09.18 06:05

ランドローバー・シリーズIIa

1972年頃、スポーツを見学する女王とエドワード王子、アンドリュー王子。

ランドローバー・シリーズIIa
ランドローバー・シリーズIIa

ローバーP5

ランドローバーの親会社であったローバーもまた、王室から多大な庇護を受けていた。女王はV8エンジンを搭載したP5を複数台乗り継ぎ、写真の1971年式P5Bは現在、ゲイドンの英国自動車博物館に所蔵されている。このモデルは、1973年に生産を終了した後も、当時の英国首相に長年愛用された。

ローバーP5
ローバーP5

レンジローバー

1970年に発売されたランドローバーの高級モデル。すぐに王室御用達のクルマとして、公務に追われることになる。

レンジローバー
レンジローバー

レンジローバー

女王は、すぐにレンジローバーを公務外にも使用するようになった。

レンジローバー
レンジローバー

ジャガーXJ

1972年、モーリシャスへのロイヤルツアーに使用されたXJのように、ジャガーはセレモニーにも使用されてきた。

ジャガーXJ
ジャガーXJ

シトロエン・シャプロンSMプレジデンシャル

フランスとフランス人をこよなく愛した女王は、プライベートでも頻繁に同国を訪れていた。この写真では、ポンピドゥー大統領と一緒に写っている。大統領は、シャプロンに4ドア・ドロップトップのシトロエンSMを2台発注。そのうちの1台は1972年5月に行われた女王のフランス国賓訪問の際に初めて使用された。

2004年4月、英仏協商100周年を記念し、シラク大統領とともにパリのシャンゼリゼ通りで観兵式を行った。その際に、女王は再びシトロエンSMに乗っている。

シトロエン・シャプロンSMプレジデンシャル
シトロエン・シャプロンSMプレジデンシャル

デイムラー・スーパーV8 LWB

ジャガーとランドローバーは1968年から1984年まで、そして2000年から現在まで姉妹関係にある。女王は2000年代初頭にデイムラーV8 LWBのセダン(ジャガー製)とジャガーXタイプのワゴンを所有し、運転を楽しんでいた。

2001年夏、女王の下にブリティッシュ・レーシング・グリーンのカラーリングを施したデイムラーV8 LWBが納車される。このクルマは主に、女王がウィンザー市内とその周辺を移動したり、城とバッキンガム宮殿を往復したりするための比較的控えめな移動手段となっていた。

デイムラー・スーパーV8 LWB
デイムラー・スーパーV8 LWB

このクルマは12年間で約1万8000kmを走っている。女王のハンドバッグを入れるホルダーなど、特別な改造が施されていた。2013年、一般の人に4万5000ポンドで売却されている。

ベントレー・ステートリムジン

英国の自動車業界は、多くの国産車を女王が所有し、運転することを誇りに思っていた。2002年、業界はその恩義に報いるためにコンソーシアムを組み、V8エンジンを搭載した2台のベントレー・ステートリムジンを製作し、女王のゴールデンジュビリー(即位50周年)に際して贈呈した。ベントレーのリムジンとしては珍しく、レザーではなく布製のシートが装備されているのは、動物が大好きな女王陛下への配慮だ。

ベントレー・ステートリムジン
ベントレー・ステートリムジン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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