世界のワイルドすぎるクルマ 43選 前編 平凡からかけ離れた異端児たち
公開 : 2022.09.24 18:05
ベントレーEXP 9 F
ベントレーの高級SUV、ベンテイガは堂々としたクルマだが、当初意図されたようなワイルドさはない。2012年のジュネーブ・モーターショーでコンセプトモデルとして初めて一般公開されたベンテイガは、当時「EXP 9 F」と呼ばれていた。
大きな円形のライトユニットを垂直に積み重ねたフロントエンドのスタイリングに対する反応は大きく、そのほとんどが批判的なものだった。
ベントレーはこの反響を受けて検討を重ね、デザインからワイルドさを大幅に排除した上で、2015年にベンテイガとして発売した。
ボンド・バグ
ボンド・バグほど、当時の文化をよく表しているクルマがあるだろうか。3輪、くさび形、キャノピー、鮮やかなオレンジ色の塗装を施したバグは、1970年から1974年にかけて生産された。
ヒッピーの「フラワーパワー」が影響力を失い、パンクが登場してすべてを変える。そうした時代の移ろいに一石を投じるような、社会的な存在といえるかもしれない。
ブガッティ・タイプ57S
1930年代の超高級車といえば、専門のコーチビルダーが製造したボディを装着するのが一般的だ。しかし、1936年に登場したタイプ57Sは、ブガッティが自ら設計、製造したものである。
通常のタイプ57も十分にドラマチックなクルマだが、タイプ57Sは、ホイールベースを縮小し、車高を低めたバージョンである。少量が製造され、最後の2台(写真は唯一の現存車)はエアロクーペと呼ばれ、最もワイルドで、最も美しいボディを誇っている。
キャデラック・エルドラド
キャデラック・エルドラドは、1950年代の華やかな米国車デザインの申し子として、他のどのクルマにも負けない存在である。その意味で、エルドラドのピークは1959年であった。
この年のモデルイヤーは、4灯式ヘッドライト、宝石のようなフロントグリル、巨大なテールフィンが特徴的である。1960年になるとテールフィンは小さくなった。
少なくとも1970年代後半までは、エルドラドは人目を引く存在であったが、59年モデルほどワイルドなクルマは二度と現れなかった。
カパロT1
カパロ・ビークル・テクノロジーズが唯一生産したT1は、まだ存在しないモーターレースのために設計されたようなクルマであった。
公道走行可能でありながら、公道で使うには少々過激であるとの評価もある。しかし、テストコースでは抜群の性能を発揮している。
しかし、英国のテレビ番組の撮影中に炎上し、評判はガタ落ちとなった。