世界のワイルドすぎるクルマ 43選 前編 平凡からかけ離れた異端児たち
公開 : 2022.09.24 18:05
シボレーSSR
シボレーSSRは、コンセプトモデルに非常に近いクルマでありながら、戦後間もない頃のアドバンス・デザインを踏襲した本格的な市販ピックアップトラックである。
写真は2003年インディアナポリス500の公式ペースカーとして使用された個体。SSRは同年末に発売されたが、その魅力的なルックスにもかかわらず、ほとんど買い手がつかなかった。
2006年3月に生産が終了してしまったが、現在でもカルト的な人気を誇っている。
クライスラー・エアフロー
1934年に発表されたクライスラー・エアフローは、空気を押し流すのではなく、空気を説得して動かすように設計された最初の市販車の1つである。
今でこそ空力による燃費や性能の向上などはよく知られているが、パウル・ヤーライのような人物は、エアフローが登場する前からそのことを理解していたのである。
一方、世界恐慌の最中に、このようなびっくりするようなボディデザインの市販車を投入するのは、勇気ある戦略であった。兄弟車のデソート・エアフローは1936年に、クライスラー・エアフローはその1年後に生産中止となったが、非常に大きな影響力を持つデザインであった。
シトロエン・アミ
2CVがシトロエンのデザインの中で最もワイルドなものだと思っている人は、アミを見たことがないはずだ。
四角いヘッドライトと逆勾配のリアウインドウを持つ、贅沢で奇妙な小型セダン。いたるところに奇抜なスタイリングが施され、大衆車としてはとても奇妙な外観となっている。
発売から7年後の1968年、アミはモデルチェンジを行い、一応の完成を見た。奇抜さはまだ残るものの、オリジナル版と比較すると、小麦のように普通のクルマになったのである。
シトロエンDS
DSは、デザインの傑作として広く知られている。1955年のデビュー当時は信じられないほどモダンなデザインだったが、20年後に生産が終了した時点でも非常に珍しい存在だった。
DSは当初からハイマウントのリアウインカーを備えており、1967年以降はステアリング連動の指向性ヘッドライトを採用した。ハイドロニューマチック・サスペンションと並ぶこれらの装備は、今日では普及しつつあるが、まだ一般的とはいえない。
1999年12月のカー・オブ・ザ・センチュリーでは、フォード・モデルT、ミニに次いで、フォルクスワーゲン・ビートルとポルシェ911を抑えて第3位にランクされた。