世界のワイルドすぎるクルマ 43選 後編 平凡からかけ離れた異端児たち
公開 : 2022.09.24 18:25
ハマーH1
AMジェネラル社が開発・製造したHMMWV(High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle、ハンヴィー)の民間版であるH1。とにかく巨大で、燃費が良いとは言えないH1は、アーノルド・シュワルツェネッガーが愛用したことでも話題を呼んだ。
ハマーというブランドは、GMCが販売するハマーEVで復活を遂げようとしている。いずれも大型だが、時代の流れで電気モーターとバッテリーを搭載している。
イセッタ
1950年代から60年代にかけて各社が製造したバブルカーの中で、最もわかりやすいクルマの1つがイセッタであろう。有名なのは、フロントエンドがドアになっており、リバースギアがない(バックができない)こと。そのため、ドライバーはこの2点を考慮して駐車場を選ぶ必要がある。
イセッタは多くの国でライセンス生産されたが、特に重要なのは2社。イソ社(後に非常にパワフルなスポーツカーで有名になる)によって作られ、後にBMWが引き受けている。BMWは多くの変更を加えたが、基本設計はそのままであった。
KTMクロスボウ
クロスボウ(X-BO)は、バイクやレーシングカーで知られるオーストリアのKTMが初めて製造した市販四輪車である。アウディ製エンジンを搭載するミドシップのフォルムは、ロードカーやサーキットカーとしての性能を追求したものであった。
KTMの多くのバイクと同様、クロスボウの外観はデザインパートナーであるキスカが手掛けている。キスカはKTMと同じくオーストリアに本社を置き、上海にもオフィスを構えている。
ランチア・ストラトス
1960年代後半から1970年代前半にかけて、ランチアのラリープログラムはフルビア・クーペをベースとしていた。このフルビアに代わって1973年に登場したのが、ストラトスである。
リアに横置きされた2.5Lのフェラーリ・ディーノV6エンジンは、そのファンタスティックな外観とマッチしている。ストラトスは、コーナーのたびにスピンしそうなほど、運転に手こずるクルマだ。しかし、エンジンを切ってじっとしていても、野性味あふれるクルマであることに変わりはない。
メルセデスAMG G 63 6×6
紆余曲折はあるものの、現在のGクラスは1979年に発売されたGワーゲン(オフロード車を意味するゲレンデヴァーゲンの略)を起源とすることは間違いない。
その過程で興味深い進化が多く見られる。Gクラスの中で最もワイルドなのは、6つの駆動輪を持つAMG G 63 6×6であろう。5.5L V8ツインターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速は舗装路で6秒、ラフロードでもおそらくそれほど長くない時間で達成する。
メルセデスの予想に反して、6×6は2013年から2015年にかけて100台以上が売れた。