トヨタ・プリウス +T4
公開 : 2012.06.23 14:43 更新 : 2021.01.28 18:21
■どんなクルマ?
最も人気のあるハイブリッド・カーであるプリウスは1997年の販売開始以来26万台を販売した。その異常ともいえる成功は、トヨタの名を末永く残すこととなろう。
しかも、現在は新たにプリウス+(日本名:プリウス・アルファ)というMPVモデルと、来月英国で販売されるプリウス・プラグイン・ハイブリッドがそのラインナップに加えられている。
プリウス+は、3列シートとより大きな荷室、リデザインされたボディ、そして1.8VVTiハイブリッド・ドライブトレーンを持つ。そして何よりも大きな違いは、バッテリーがそれまでのニッケル・メタル・ハイドライドからリチウム・イオンにされたことにある。
このエネルギー・パックは、フロント・シート下に搭載され、サード・シートにフリーなスペースをもたらすことに成功している。
もちろんその低いCO2排出量は、何よりもセールス・ポイントとなる。ベストセラーとなるT4は、96g/cmという値を持つ。しかし、より大きなホイールが与えられたTスピリットは、予想外ともいえる101g/kmという数値だ。
■どんな感じ?
3列のシートはそれぞれ独立して折りたたむことが可能で、なおかつサード・シートは子供にとっては十分なスペースだ。席を折りたたむのは片手で行え、折りたたむことによってフラットなフロアが(但し少しばかり高さがあるが)が出現する。全てのシートを立てたとしても、232リッターの荷室スペースが確保される。
エコ・モードで、しかも荷物を積んだプリウス+は、決して速さを感じるモデルではない。スロットルを踏み込むと、CVTが、魅力に乏しいうなりを伴って鋭く連続した加速をもたらしてくれる。しかし、クルージングになってしまえばその静かさは復活する。そして、その駆動が完全に電気モーターだけになれば、完全な沈黙が楽しめることとなる。
とはいうものの、そのパワー・フィールはディーゼルのほうが上だ。
ハンドリングは、予想以上にきちんとしており、乗り心地も気持ち良い。時々、急激なバンプに反応してしまうぐらいだ。
■「買い」か?
総じて快適で装備もよいクルマだが、そのグレーのキャビンは価格に相応しく無い重苦しいニュアンスだ。そして、ロー・エミッションであろうがなかろうが、このクラスにしては価格が高すぎるのだ。
(リチャード・ブレムナー)
トヨタ・プリウス +T4
価格 | 26,195ポンド(330万円) |
最高速度 | 165km/h |
0-100km/h加速 | 11.3秒 |
燃費 | 24.4km/l |
Co2排出量 | 96g/km |
乾燥重量 | 1495kg |
エンジン | 4気筒 1798cc+電気モーター |
最高出力 | 134bhp/4000rpm |
最大トルク | 19.6kg-m/4000rpm |
ギアボックス | CVT |