イタリア発 電動スーパーSUV、プレビュー画像公開 ライバルを「食らう」鮮烈なモデル

公開 : 2022.09.22 06:05

イタリアの新興EVメーカー、アエラは電動SUVのプレビュー画像を公開。今年後半に欧州で発売予定であるとしています。テスラ・モデルXやBMW iXなどとは異なる「ユニーク」なモデルになるとのこと。

テスラモデルXBMW iXに匹敵する高級電動SUV

イタリアの新興EVメーカーであるアエラ(Aehra)は、今年後半にSUVとセダンを欧州で発売すると発表した。競合他社を「食らう」ことを目指しているという。

価格はSUVで18万ユーロ(約2570万円)、セダンで16万ユーロ(約2280万円)となる見通しで、車名はまだ確定していない。航続距離800kmを謳うバッテリーEVである。

アエラが公開したSUVモデルのプレビュー画像。ガルウィングドアのようなものが見える。
アエラが公開したSUVモデルのプレビュー画像。ガルウィングドアのようなものが見える。    アエラ

電気モーターはフロントに1基、リアに2基搭載し、アエラの共同設立者であるハジム・ナダ(Hazim Nada)によると「かなりの出力」を生み出すという。

このうち、来月発表予定のSUVモデルの公式プレビュー画像が公開されている。低いフロントエンド、広々としたキャビン、エアロダイナミクスを最適化したシルエットが特徴的で、「現在市販されているどの車両とも大きく異なるデザイン」になるとしている。

これは、元ランボルギーニのデザイナーであるフィリッポ・ペリーニ、アレッサンドロ・サルバニン、アレッサンドロ・セラ、そしてイタルデザイン社のエクステリアデザイナー、マルコ・クアモリからなる自動車デザインの「スーパーグループ」によるものだ。

「わたし達は何千馬力ものパワーを目指しているわけではありませんが、お客様にビークルダイナミクスと調和するハイプレミアム・パフォーマンスの提供を目指しています」とハジム・ナダは語る。「そのため、確かにかなりの出力を持つことになりますが、ハイパーカー・セグメントを目指しているわけではありません」

どちらのモデルもイタリアン・スタイルを取り入れ、「広々とした」インテリアを持つが、コンセプトカーのようなユニークな外観になるという。また、ナダは「従来のレガシーなICE車に縛られすぎている」という他社製EVとは異なる外観でリリースすることが重要課題であると述べた。

セダンのサイズはテスラ・モデルSと同等で、SUVはアウディeトロンより「ほんの少し」長くなる予定。車内は競合車よりも広く、「ラウンジタイプ」のレイアウトになるとナダは言う。SUVは身長180cm以上の大人5人が「快適」に座れるようになるとのこと。ファーストクラスのラウンジや、旅客機のファーストクラスに乗っているような感覚を味わえるとしている。

アエラは、各モデルを年間最大2万5000台生産する計画で、工場は2025年初頭に稼働する予定。納車開始は、2025年後半になる見込み。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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