【詳細データテスト】ポルシェ718ケイマン GT3譲りの6気筒 秀逸なシャシー ポルシェの到達点

公開 : 2022.09.24 20:25  更新 : 2022.10.04 11:57

スペック

レイアウト

911GT3の高回転型フラット6を前後反対にして、718ケイマンのリアアクスルより前に搭載。必然的に長くなる排気系は、わずかながらもピークパワーが減少する原因となっている。

機械式デフのPTVは、PDK仕様のGT3に積まれた電子制御式ではない。7速DCTはローギアードタイプ。前後受領配分は、実測で42:58だった。

エンジン

エンジンは911GT3のそれを、前後逆に搭載。ミドシップ化でRRより排気経路が延び、それが多少ながら最高出力低下の原因となっている。
エンジンは911GT3のそれを、前後逆に搭載。ミドシップ化でRRより排気経路が延び、それが多少ながら最高出力低下の原因となっている。

駆動方式:ミドシップ縦置き後輪駆動
形式:水平対向6気筒3996cc、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ102.0×81.5mm
圧縮比:13.3:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:500ps/8400rpm
最大トルク:45.9kg-m/6750rpm
エンジン許容回転数:9000rpm
馬力荷重比:353ps/t
トルク荷重比:32.5kg-m/t
エンジン比出力:125ps/L

ボディ/シャシー

全長:4456mm
ホイールベース:2482mm
オーバーハング(前):1060mm
オーバーハング(後):914mm

全幅(ミラー含む):2000mm
全幅(両ドア開き):3780mm

全高:1267mm
全高(テールゲート開き):2150mm

足元長さ(前席):最大1060mm
足元長さ(後席):-mm
座面~天井(前席):980mm
座面~天井(後席):-mm

積載容量・前/後:125/136L

構造:アルミ/スティールモノコック
車両重量:1415kg(公称値)/1444kg(実測値)
抗力係数:0.33
ホイール前/後:8.5Jx20/11.0Jx20
タイヤ前/後:245/35 ZR20 95Y/295/30 ZR20 101Y
ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2 N1
スペアタイヤ:なし(パンク修理剤をオプション設定)

変速機

形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:3.75/8.2 
2速:2.38/13.0 
3速:1.72/18.0 
4速:1.34/23.2 
5速:1.11/27.8    
6速:0.96/32.2 
7速:0.84/36.9 
最終減速比:4.17:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:7.8km/L
ツーリング:9.6km/L
動力性能計測時:3.5km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):4.5km/L
中速(郊外):8.1km/L
高速(高速道路):8.9km/L
超高速:8.2km/L
混合:7.6km/L

燃料タンク容量:64L
現実的な航続距離:501km
CO2排出量:299g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング+補助スプリング、アダプティブダンパー、調整式スタビライザー
後:マクファーソンストラット/コイルスプリング+補助スプリング、アダプティブダンパー、調整式スタビライザー

ステアリング

形式:アシストなし、ラック&ピニオ
ロック・トゥ・ロック:2.6回転
最小回転直径:11.4m

ブレーキ

前:408mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
後:380mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動式、ステアリングコラム右側にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:59dBA
全開時(3速):109dBA
48km/h走行時:70dBA
80km/h走行時:76dBA
113km/h走行時:78dBA

安全装備

ABS/ASR/ESC/PSM
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温38℃
0-30マイル/時(48km/h):1.8秒
0-40(64):2.5秒
0-50(80):3.1秒
0-60(97):3.9秒
0-70(113):4.8秒
0-80(129):5.8秒
0-90(145):7.0秒
0-100(161):8.3秒
0-110(177):9.9秒
0-120(193):11.6秒
0-130(209):13.7秒
0-140(225):16.2秒
0-150(241):19.2秒
0-160(257):23.4秒
0-402m発進加速:12.1秒(到達速度:197.1km/h)
0-1000m発進加速:21.6秒(到達速度:250.7km/h)

ライバルの発進加速

ライバルの発進加速
ロータスエキシージ・スポーツ390ファイナルエディション(2021年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
0-30マイル/時(48km/h):1.5秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.2秒
0-60(97):4.0秒
0-70(113):5.1秒
0-80(129):6.4秒
0-90(145):7.6秒
0-100(161):9.4秒
0-110(177):11.1秒
0-120(193):13.0秒
0-130(209):17.4秒
0-140(225):21.1秒
0-150(241):26.1秒
0-402m発進加速:12.4秒(到達速度:188.8km/h)
0-1000m発進加速:22.7秒(到達速度:231.1km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.9秒(2速)/2.8秒(3速)/4.5秒(4速)

30-50(48-80):1.7秒(2速)/2.7秒(3速)/3.8秒(4速)/4.6秒(5速)/5.5秒(6速)

40-60(64-97):1.6秒(2速)/2.4秒(3速)/3.6秒(4速)/4.6秒(5速)/5.6秒(6速)/6.6秒(7速)

50-70(80-113):1.7秒(2速)/2.3秒(3速)/3.4秒(4速)/4.4秒(5速)/5.4秒(6速)/6.6秒(7速)

60-80(97-129):2.2秒(3速)/3.2秒(4速)/4.2秒(5速)/5.3秒(6速)/6.6秒(7速)

70-90(113-145):2.3秒(3速)/3.0秒(4速)/4.1秒(5速)/5.3秒(6速)/6.7秒(7速)

80-100(129-161):3.0秒(4速)/3.9秒(5速)/5.3秒(6速)/6.7秒(7速)

90-110(145-177):3.1秒(4速)/3.8秒(5速)/5.2秒(6速)/6.9秒(7速)

100-120(161-193):3.4秒(4速)/4.0秒(5速)/5.0秒(6速)/7.1秒(7速)

110-130(177-209):4.4秒(5速)/5.3秒(6速)/6.9秒(7速)

120-140(193-225):4.9秒(5速)/5.7秒(6速)/7.2秒(7速)

130-150(209-241):5.6秒(5速)/6.5秒(6速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温38℃
30-0マイル/時(48km/h):8.0m
50-0マイル/時(64km/h):21.5m
70-0マイル/時(80km/h):41.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.43秒

ライバルの制動距離

ロータス・エキシージ・スポーツ390ファイナルエディション(2021年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
30-0マイル/時(48km/h):7.9m
50-0マイル/時(64km/h):21.6m
70-0マイル/時(80km/h):42.2m

各ギアの最高速

1速:74.0km/h(9000rpm)
2速:117.5km/h(9000rpm)
3速:162.5km/h(9000rpm)
4速:207.6km/h(9000rpm)
5速:251.1km/h(9000rpm)
6速:289.7km/h(9000rpm)
7速(公称値):315.4km/h(8560rpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):3057rpm/3494rpm

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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