ルノー5ターボ EVとなって復活 379馬力の電動ドリフトマシン

公開 : 2022.09.22 19:05

ルノー5の誕生50周年を記念し、「ターボ3E」と呼ばれるEVプロトタイプが公開されました。ターボ2を彷彿とさせるデザインに現代的なアクセントを加え、ドリフトモードを備えた遊び心あるマシンに仕上げています。

ルノー5発売50周年記念 電動ドリフター

ルノー5が発売されてから50年。その記念モデルとして、象徴的なターボ2の特別バージョン、最高出力379psの電動ドリフトマシンが公開された。

このマシンは「ルノー5ターボ3E」と名付けられたプロトタイプで、EVは楽しいものだということを示すために作られたという。ルノーのデザイン副責任者ジル・ヴィダルは、過去の特別なスポーツモデルへのオマージュを込めたと語る。

ルノー5ターボ3E
ルノー5ターボ3E    ルノー

ターボ3Eには、1980年代のオリジナルモデルにはなかった3つのドリフトモードが追加されている。ドリフトやドーナツ、あるいは「遊び心」のあるクイックなドライビングを可能にするよう、プログラムが組まれているとのこと。

ドリフトモードをオンにすると、車両前面のLEDストライプがピンク、ブルー、イエローに点滅し、「1980年代のビデオゲームのような雰囲気」を盛り上げる。

また、ドライビングの様子を動画で共有できるよう、内外にGoProなどの小型カメラを取り付けるブラケットが10個備わっている。

高剛性チューブラーシャシー、フラットベース、ロールバー、カーボンファイバー製ボディを採用。ステアリングホイールも独自の仕様だ。車体前部の吸気口はダウンフォースとバッテリー冷却を助けるもので、巨大なリアウィングは後輪を路面に押し付けることで車体を安定させる。

レースとビデオゲームの世界観

合計出力は379ps、最大トルク71.3g-mを発生。0-100km/h加速をわずか3.5秒で駆け抜け、最高速度は200km/hに達する。

42kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、32Aの充電器で2時間でフル充電が可能。航続距離は約320kmと見込まれるが、公式な数値は発表されていない。

ルノー5ターボ3E
ルノー5ターボ3E    ルノー

ジル・ヴィダルは次のように述べている。

「ターボ3Eは、カーレースとビデオゲームの世界観を多く取り入れ、超ハイテクなデザインと高揚感を併せ持っています」

「この純電動ドリフターは、驚くべき性能でEVを楽しめるということを証明しているのです」

デザインとしては、サイドマウントのエアインテークやリアフェンダーなど、オリジナルのターボ2の特徴も多く見られる。ボンネット、ドア、コックピットも同様だ。

ルノー5ターボ3Eは、9月25日にフランスで開催される自動車イベント「シャンティイ・アート&エレガンス」でデビューし、10月のパリ・モーターショーでも公開される予定。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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