輝きを増すマイチェン BMW 3シリーズ M340i xドライブへ試乗 3.0L直6ターボ継続 前編
公開 : 2022.09.26 08:25
インテリア全体も大幅に刷新
BMW iドライブ用の、ロータリー・コントローラーとショートカットキーが残ったのは朗報だろう。タッチモニターの反応は素早く、アイコンは大きく鮮明で、触れた位置を正確に判断してくれる。グラフィック自体も美しい。
アップル・カープレイとアンドロイド・オートには無線で対応し、ソフトウェア自体のアップデートもネットワークを介して行える。車載ナビも高機能。スマートフォンに頼ろうと考えることはなさそうだ。
最新のソフトウェアは、音声認識機能も磨かれている。エアコンの温度を変えて欲しいと3シリーズへ話しかける度に、正確に反応していた。このクラスではベストかもしれない。
インテリア自体も大幅に刷新されている。品質の高い素材がふんだんに用いられ、大きなタッチモニター・パネルも含めて、レイアウトは人間工学的にも優秀。このクラスのサルーンとして、最上位にランクインする仕上がりだと思う。
基本的な構造は変わっていないから、車内空間の広さは従来と同等。とはいえ、リアシートには大人2名が快適に過ごせるゆとりがある。荷室の容量は480Lと充分だが、開口部はやや狭い。
パワートレインなどは従来からの継続
パワートレインなどのメカニズムは、ほぼそのまま受け継がれている。英国に入ってくるディーゼルエンジンは、2.0L直列4気筒ターボの320dと、3.0L直列6気筒ターボのM340dという2種類。330dはラインナップから外れてしまった。
ガソリンエンジンは今回試乗したM340iの他に、2.0L直列4気筒ターボの320iと330iが選べる。同じ2.0Lエンジンに、駆動用モーターと12kWhのバッテリーが組み合わされるハイブリッドの330eも用意され、EVモード時の航続距離は62kmがうたわれる。
M340i xドライブには、3.0L直列6気筒ターボが搭載される。最高出力は374ps、最大トルクは50.9kg-mと、かなりたくましい。0-100km/h加速を4.4秒でこなし、340psのディーゼルターボで4.6秒のアウディS4を凌駕する。
トランスミッションは、ZF社製のトルクコンバーター式8速オートマティックが標準。マニュアルは選べない。
英国価格は未公表だが、320iで3万8000ポンド(約627万円)から。M340i xドライブでは5万4000ポンド(約891万円)以上になるだろう。3シリーズとしてはお高い金額に思えるが、M340iには本物のMモデルへ迫るような高度が装備が与えられている。
サスペンションにはアダプティブダンパーが組まれ、リアには電子制御のリミテッドスリップ・デフを採用。トランスミッションは専用ソフトウェアで制御され、ローンチコントロールも実装される。
四輪駆動のxドライブ・システムも、よりリアタイヤが主役になるよう、今回のマイナーチェンジで調整を受けた。古くからのブランドファンの期待へ応えるように。
この続きは後編にて。