盗難被害マツダRX-7(FD)かえってきた! 犯人は逮捕・起訴 増える旧車盗、愛車盗まれた被害者の思い
公開 : 2022.09.26 11:30 更新 : 2023.03.31 09:34
盗難されたマツダRX-7が被害者のもとへ返還。日本人2名が逮捕・起訴されました。愛車を盗まれ、傷をつけられた被害者を取材。
盗難FD 中古車販売店で発見
AUTOCAR JAPANにて2022年5月4日に報じた、「盗まれてトラックの中から発見されたマツダRX-7(FD)」の事件。
被害者や土地管理者、一緒に探した仲間、そして警察関係者など大勢が固唾をのんで見守るなか、パネルトラックのリアゲートが開き、中から盗まれたFDが現れるシーンは衝撃だった。
ちなみにこのトラックは後ろのナンバープレートがなかった。
他のナンバー(おそらく盗んだか偽造か)を付けて運んできたが、その後ナンバーを外した可能性もある。
トラックは茨城県境町にある中古車販売会社ライオントレーディングの敷地内で発見されているが、同社がFD盗難に関係あるかは今のところ警察により明らかにされていない。
ちなみに同社から編集部あてに8月、「誹謗中傷」という題名で「名誉を傷つけられたので、記事削除を求める」という内容のメールが届いている。
また、FD(シルバー)がトラックの中から発見された日と同じタイミングでやはり同社の敷地内にある納屋? のような場所からは、バラバラになった別のFD(白)も発見されている。
どこかでバラしてこの場所に運ばれてきた、というよりはおそらくシルバーのFDと同様に完成車の状態で運ばれて、この場所でバラされたのだろう。
捜索に関わった関係者いわく、「車台番号の部分が焼かれているなど、明らかに証拠隠滅をはかった形跡がありますね。つまり完全なる盗難です」
「この白いFDが盗まれたのは2022年4月29日13時から4月30日13時の間でシルバーのFDは2022年5月1日の21時頃に最初の移動通知がありました」
「つまり、白いFDは盗まれてすぐこの場所に持ち込まれ、解体されたと考えられます。発見されたときは解体した直後だったのではないでしょうか?」
「オークションに出すなどして国内で販売する予定だったのかもしれませんが、トラックの中からシルバーのFDが発見され、白いFDも一緒に警察に押収されることになりました」
日本人のほうが逮捕しやすい?
この事件に関してはその後、窃盗容疑で2名の日本人KとYが逮捕されている。
8月に被害者Aさんのところに検察から「YとKに対する窃盗事件で地裁に公判請求をおこなった」旨の通知があったという。
関係者によると、「埼玉県川口市で発生した別の自動車盗事件で逮捕されたことからFD盗難の件も発覚しました。川口で盗んだ際に使った工具から検出された成分と、破壊されたFDの一部から検出された成分が一致したことが決め手となりました」とのこと。
警察も逮捕に向けてちゃんと捜査はしているようだ。
なお、ネットで検索すると、逮捕されたKとYとみられる人物については、覚せい剤をはじめ過去の犯罪がいろいろと出てくる。
犯罪歴があれば逮捕も早いのだろうか。旧車を盗むのは外国人窃盗団というイメージが強いかもしれないが、最近では日本人が窃盗容疑で逮捕されるケースが増えている。
外国人グループでも、必ず中に1人は日本人が関わっており、暴力団関係者が旧車盗難の実行役として関わることも多い。
自動車盗難全体での検挙率は盗難が多くヤード条例を施行している千葉、茨城、埼玉、愛知などでは、20-30%台と全体的に低い。
さらにこれが旧車盗難となると検挙率はもっと下がる。
盗まれるとすぐにバラされて販売され(もちろん、足がつかないようエンジン番号、車台番号などを完全に消す)てしまうからだ。
来日外国人が犯人だとするとある程度まとまった盗みを終えると国へ帰ってしまう。
販売された先が海外の場合はなおさら、警察はそれ以上後追いすることはない。