どれだけ積める? 日産アリアB6の荷室 注目EVは、予想以上の収容力 パッケージの勝利

公開 : 2022.09.27 20:45  更新 : 2022.09.28 03:32

サンプルのスーツケース登場

「どれだけ積める?」シリーズでは、単に荷室を計測した数字だけでは実感として理解しにくいため、実際に大小のスーツケースを積み込んで収容力を確認している。

積載チェックに使用するサンプルは、Lサイズのスーツケース(790×530×280mm:容量84L)、Mサイズのスーツケース(710×425×260mm:容量61L)を基本とする。

フロアボード(荷室の床板)を設置した状態でチェック。下段は、LサイズとMサイズのケース。Lサイズは2個収まるスペースがある。上にボードケースが積めるが、ラゲッジカバーに干渉してしまう。
フロアボード(荷室の床板)を設置した状態でチェック。下段は、LサイズとMサイズのケース。Lサイズは2個収まるスペースがある。上にボードケースが積めるが、ラゲッジカバーに干渉してしまう。    宮澤佳久

ここに機内持ち込みサイズのボードケース(550×400×200mm)と、パイロットケース(540×400×265mm)を組み合わせてどれだけ積めるかを確認している。

この4個のケースを使うことにより、ラゲッジスペースの大きさが実感として理解することができよう。

これまでも大型車ながら荷室形状によっては意外と積めないクルマがあった。逆に小型車でもきれいに収まりすべて入ることもあるので、試してみないとわからないものだ。

まず最も大きいLサイズのスーツケースは起こしては入らず、寝かせて進行方向に積むと簡単に入ってしまった。Lサイズのスーツケースを2個並べて積めるスペースがある。

続いてLサイズとMサイズのスーツケースを並べて置き、その上にボードケースとパイロットケースを載せることができた(写真)。ただし、この状態ではラゲッジカバーは所定の方法では取付けられなかった。

フロアボードなし 見た目以上に積めた!

今度はフロアボードを外してLサイズのスーツケースを寝かせて横に置くと、上にMサイズとパイロットケースが置け、右にボードケースが入る。

ラゲッジカバーは取付けられるものの、収まりが今ひとつ。

フロアボードを外した状態で、ボードケースとスーツケースを立てて積むと、右にパイロットケースが楽々収まった。
フロアボードを外した状態で、ボードケースとスーツケースを立てて積むと、右にパイロットケースが楽々収まった。    宮澤佳久

そこでボードケースを後席直後に置き、その手前にLサイズとMサイズのスーツケースを横向きで起こして入れると、横にパイロットケースが積めて収まりもよい(写真)。

さらにパイロットケースの手前にはショルダーバッグ程度を入れるスペースが残っており、ラゲッジカバーもレールに通して所定の方法で取付けることができた。

アリアの特設ウェブを見ると、電動システムとインテリアを中心にアピールされているが、ラゲッジスペースは簡単にしか触れていないのは惜しい限りだ。

アリアのラゲッジスペースは、オールラウンドに使われることが想定されるSUVにふさわしい収容力が確保されていることが確認できた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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